米下院の食堂で「フレンチ(フランス)」という単語が消えることになった。イラクとの戦争開始をめぐり繰り広げられた米とフランスの感情激化のためだ。
米連邦下院のロバート・ナイ管理委員長(共和党)は11日、米下院の食堂で記者会見まで開き、食堂のメニューの中で「フレンチ」という名前が付いたものは全部「フリーダム(自由)」に改めることにしたと発表した。これによって「フレンチフライ」は「フリーダムフライ」に、「フレンチトースト」は「フリーダムトースト」に変わることになった。
今回の措置を提案したジョーンズ共和党下院議員は「これは人の目を引くための政治活動や宣伝活動でない。我々は非常に真摯だ。これで世界の討論や方向が変わるとは思わないが、フランス人たちに不快感を表明するためにした」と話した。
議会食堂に対する行政権限を持っている行政委員会は、委員長の決定にしたがってすぐにメニューを書き換えることにした。
このような事実が伝わると、米国の民間レストランでもこれに賛同する意思を表明するなど、波長は拡散している。すでにフロリダ州ファームビーチカウンティでは「フレンチフライ」という食堂のメニューの代わりに「バターフライバロット」を使おうという決議案が議会に提出された。
ブッシュ米大統領のイラク戦強行方針にフランスのシラク大統領が反対し、国連安全保障理事会で拒否権を行使すると表明したため、米では政府と議会はもちろん、国民の間でもフランスに対する反感が高まっている。
これに先たち、ラムズフェルト米国防長官は1月、イラクとの戦争に反対するドイツとフランスを指して、「彼らはこれ以上ヨーロッパを代表しない。彼らは『老けた大陸』だ」と責めたことがある。
当時、フランス紙ル・モンドはこれに対し、「我慢できないほど侮辱されたフランスは米国に力を見せなければならない」と主張するなど、両国マスコミの間で「言葉争い」まで繰り広げられた。
一方、ワシントンのフランス大使館関係者は「フレンチフライは元々ベルギーから入って来たものだ。我々は非常に深刻な問題を扱っており、じゃがいもに名付ける問題なんかには気を使わない」と述べた。
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