
「夢★」に向かう女子サッカー代表選手たちの情熱が冬をとかす。
零下6度の厳しい寒さに加えて雪までちらついた2日、京畿道坡州(キョンギド・パジュ)国家代表サッカー・トレーニングセンター(NFC)。女子サッカー代表選手たちの喚声が熱くこだまする。
「代表ファイト!」「私たちもやり遂げます」。
この日は、キャンベラ(オーストラリア)で開かれる4カ国親善大会に参加するために、オーストラリアに出発する日。しかし、選手たちは、出国を控えた最後の瞬間まで汗を流した。「死のトレーニング」と呼ばれるほど恐れられるインターバルトレーニング(筋持久力強化訓練)。選手20人の息が荒れ、疲れきったところで、やっと訓練が終わった。
今年は、女子サッカーの年。9月に、中国で女子ワールドカップ(W杯)が開かれる。アジアに割り当てられたチケットは2.5枚。このチケットを確保するためには、4月にタイで開かれるアジア選手権大会で、北朝鮮、日本、台湾の壁を超えなければならない。中国は、開催国として自動的に出場権が与えられるが、北朝鮮、日本、台湾、すべて手強い相手。
代表チームの「最高年者」李ミョンハ(30、INIスチール)は、「去年、男子サッカーがW杯でベスト4入りしたので、今年は、女子サッカーがそれを実現する番だ。W杯のチケットを取れば、現在2チームしかない実業チームもさらに増えるだろう」と語った。
看板ストライカーの李ジウン(24、INIスチール)は、「多くの人は、女子サッカー代表チームがあることすら知らない。今年は、女子サッカーも男子サッカーに劣らないということを、はっきりと示す機会だ」と決意を表明した。
「選手たちの闘志が頼もしい。北朝鮮の方が私たちより一枚上だと言うが、今年のアジア選手権大会では必ず追い越す」。
女子代表チームの安(アン)ジョングァン監督の闘志も、選手たちに負けないぐらい熱い。北朝鮮は韓国と同じ予選A組に属していて、いつかは対戦せねばならない相手。北朝鮮は、去年10月、釜山(プサン)アジア大会で、中国と0−0で引き分けて優勝するほど、アジア最高のレベル。したがって、北朝鮮を破ったら、W杯チケットは、ほぼ手に入ったも同然だ。
安監督の駆使する戦術は、4−4−2布陣。これも、4−4−2フォーメーションを好んで使う北朝鮮に対抗するための布石だ。
オーストラリア親善大会の出場国は、韓国とオーストラリア、スウェーデン、メキシコ。スウェーデンは、99年アメリカW杯でベスト8入りした強豪。オーストラリア、メキシコも、本選進出チームだ。韓国は、その時、地域予選で脱落した。
「韓国女子サッカーのすごさを見せてきます」
オーストラリア行きの飛行機に搭乗するために、仁川(インチョン)国際空港の出国場に入っていく女子太極戦士たちの顔は、決意に満ちていた。
梁鍾久 yjongk@donga.com






