大統領選は終わった。しかし、今回の選挙を通じて新しい「選挙の場」として浮上したネット上での違法行為を防ぐための制度的措置が早急に求められると指摘されている。
専門家は「現行の選挙監視システムは、大勢の群衆を動員した大規模な遊説が行われた過去の選挙文化に適したもの。ネットの特徴と言えるとく名性と迅速性に対応できるシステムに替える必要がある」と指摘している。
▲中傷や侮辱の判断基準があいまい〓ネット上での攻防の大半は「相手候補に対するひぼう」。しかし、「ひぼう」の判断については、選挙管理委員会や検察、警察の基準に食い違いがある。
相手候補をひぼう罪で処罰するには、特定候補を当選させたり、もしくは落選させたりするための目的が具体的に立証されなければならないが、「ひぼう」や「侮辱」、「戯画化」の基準があいまいで、処罰も一貫していないと指摘されている。
現に金某さん(26)の場合、先月中旬から半月間、インターネットのニュースサイトの掲示板に「盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏が当選した場合」という題名で20余件の書き込みをし、ひぼう罪で逮捕された。
しかし、林某さん(43)の場合、ここ6ヵ月間マスコミのホームページに「李会昌(イ・フェチャン)のばか野郎」という表現を使った書き込みを100余件したが、書類送検されるのにとどまった。
▲訂正や削除の限界〓サイトの管理も容易ではない。選挙管理委員会と警察庁サイバー捜査隊は中傷ひぼうや虚偽の内容を盛り込んだ文章を見つけた場合、一番先にサイトの管理者に文章を削除するよう要請するが、一日数百件も掲載される中傷やひぼうの書き込みにいちいち「訂正」や「削除」するよう求めるのは難しいのが現状だ。このため選挙管理委員会は一日に一度「削除」するよう要請しているが、掲示板のデマやひぼうの書き込みは一瞬にして広まってしまう。
問題の深刻な書き込みも、長い時で10時間も掲示板に掲載されている場合もあった。
▲とく名の裏に隠れた違法〓ネット上の掲示板に、とく名で書き込みをするため、ひぼうやデマもひどくなったという指摘もある。
成均館(ソンギュングァン)大学の鄭泰明(チョン・テミョン、情報通信工学部)教授は「ネットユーザーに『仮名』での書き込みを認めたため、無責任で無分別な書き込みが横行する結果をもたらした。選挙だけでなく虚偽の風説を流布して個人の名誉をく損させる行為を防止するためにも、ネット実名制を導入する案を検討する必要がある」と述べた。
すなわちネット上の「表現の自由」も認めないといけないが、その副作用や逆機能が露呈した以上、実名制もしくは利用者の身元を確認できるIP(インターネットアドレス)の登録を義務づける必要がある。同時に、一部の「ネット報道機関」についても、マスコミの持つ責任や義務を負わせるべきだという指摘もある。
一方、警察庁のサイバー捜査隊によると、12月19日に行われた大統領選ではネットを利用したいわゆる「サイバー選挙違反」が全体(1426人)の54.5%を占め、選挙史上初めて「オンライン(on-line)」が「オフライン(off-line)」の選挙違反を上回った。警察は22日までひぼうやデマなど約500件のネット上での選挙違反を調べるとしており、さらに数字は大きくなる見込みだ。
中央選挙管理委員会のサイバー担当班は、同日までに合わせて1万7000件の書き込みを削除したほか、58件については捜索願いを出すか警告措置を取った。
sys1201@donga.com






