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[オピニオン]発ガン物質

Posted December. 12, 2002 22:08,   

イモは主に蒸して食べた記憶が多い。鍋に適当に水を入れて蒸したイモに塩をかけて食べたおやつはずいぶんおいしかった。イモは栄養学的にはほぼ完璧な食品だという。イモに多く含まれているビタミンCはガン細胞の増殖を減らし、発ガン物質の発生も抑制するという。だから、「イモをたくさん食べると長生きする」という言葉さえある。ところが、この栄養満点のイモを高温でフライすると駄目らしい。ぱりぱりとしたフライドチップやフライに発ガン物質とみられる物質がある、ないで大騒ぎしているのだから。

◆フライドチップだけではない。学界では新しい研究結果が出てくるたびに、発ガン物質の種類が増え、人々から敬遠される食品が多くなる。正しく加工されていない焼き塩と一部の竹塩から発ガン物質であるダイオキシンが出てきたという発表があった。オリーブ油からも発ガン物質が出たという報道もあった。最近、米国では皮ふガンを起こす太陽紫外線など15種類の新たな物質を含めた228種類の第10回発ガン物質のリストが発表された。このように発表される発ガン関連物質をすべてチェックしてみると、食べられるものも着られるものもほとんどなきに等しい。

◆フライドチップから発見された例の物質は、「アクリルアミド」という無色透明の結晶体だ。動物実験でガンを誘発する物質だと確認されたが、人にもガンを引き起こすのかは確かめられていない。オーブンでパンや菓子を焼く時に焦げ茶色に変る部分、おいしさを出すその部位がこの物質と関連があるという。ビスケット、乾パン、シリアルなどからも検出されたというのだから子どもが食べられるおやつがなくなるのではないか、と気になる。人体に悪いという報告がなく、敬遠食品に指定されていないのがまだましだ。

◆健康を省みないのも問題だが、健康に過度な気をつかうのも病気だ。病気でもないのに、自ら深刻な病気にかかったと誤解する「心気症(Hypochondriasis)」こそ、効く薬もない病気だ。アクリルアミドという物質は、ただちに病気を引き起こすわけではないが、これによって「心気症」にかかる人は増えそうだ。すでにアクリルアミドが含まれている食品を長い間食べてきたからだ。だから、心配したからと言って解決できる問題でもない。幸い、韓国伝統の調理法どおりに蒸して食べたり、煮て食べてもいいし、摂氏120度以下ではアクリルアミドが発生しないというのだから、長時間焼いたりフライしたりしないようにすればよい。科学者がさらに明らかにすべきだろうが、まだ確かめられていない発ガン可能性を早合点して心配するよりは、喫煙、大気汚染など確認された発ガン物質から除去することが急務だ。

朴永均(パク・ヨンギュ)論説委員 parkyk@donga.com