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モービス・チェ・ヒアム監督の変身

Posted December. 12, 2002 21:53,   

変化の終着点は自分自身だったのだろうか。

プロバスケ、モービス・オートモンズのチェ・ヒアム監督(47)が変身した。ずばり言って、やさしくなった。また、ベンチでも笑みを見せることが多くなり、選手の肩を叩いて励ましたりする。

太いフレームのメガネが醸し出す知将のイメージとは裏腹に、チェ監督は容赦なく選手を批判する勇将スタイル。これは延世(ヨンセ)大学監督時代からのチェ監督のキャラクターだった。そんなチェ監督がなぜ突然「やさしい」監督に変わったのか。

今年3月、きらびやかなスポットライトとともにプロチームの指揮を取ったチェ監督は、これまで一人よがりな運営で試行錯誤を経験した。1年の成績の50%以上を決めると言われるほど重要な外国人選手の選抜では情報不足で、1位の指名権を持っていながらも選手選抜に失敗、シーズン途中で選手を交替するしかなかった。また、選手に対してもいちいち干渉し不和を起こした。選手の携帯電話を押収したり、夜11時になると消灯したため、「モービス高校」と皮肉を言われた。

選手たちも監督の顔色をうかがうようになり、頑張ろうと努力するよりは叱られなければ幸いという消極的な態度でプレーした。

こんなわけだから、チームの成績が良いはずがない。モービスは先月24日の麗水(ヨス)コリアテンダー戦から5連敗に陥った。5連敗は、チェ監督が延世大学の監督を始めて間もなかった86年以降初めて。球団内からも「チェ・ヒアム効果」に対して疑問を抱く声が出始めた。

5kgもやせるほど悩んで悩んだ末、チェ監督が出した結論は「自分が間違っていた」ということ。チェ監督は先週ベテラン選手の前で「一方通行的に指示したり命令したりして、いろいろ問題が多かったと思う」と自らの過ちを認めた。

また、「これからは強制や欲を捨てて、選手一丸となるチームワークを実現したい」とも約束した。これまでのチェ監督からすれば、極めて異例のことだ。

チェ監督の変化に選手たちが自信を取り戻したのだろうか。モービスは先週末2連勝をあげた。

44連勝にノングデジャンチ(ジャンボシリーズ)3回優勝の記録を持つ延世大学監督時代、チェ監督はチームの不振が続くと、誰よりも先に髪を刈り上げて選手の精神力やチームワークを高めた。成功神話の危機を迎えたチェ監督の変身がプロでも「効く」だろうか



金鍾錫 kjs0123@donga.com