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大統領選は「作られたイメ−ジ」競争

Posted December. 11, 2002 22:26,   

大統領選挙キャンペーンの様相が、過去の大規模の群衆集会よりはメディアを通した「イメージ」宣伝の方にフォーカスを当て、候補の「実態」は消え、「作られたイメージ」だけが浮き彫りになっているとの批判が出ている。

専門家は「選挙戦がテレビと映像メディアにかたより、候補の作られた「イメージ」だけが伝えられる可能性が大きい。各候補の戦略も、有権者の理性よりは「感性」に訴える方にかたよっている」と指摘している。

▲「作られるイメージ」〓与党民主党のテレビ広告第1段「盧武鉉(ノ・ムヒョン)の涙」編は、統一サッカーの場面に続き、白黒画面を通じて、盧武鉉候補が涙を流す姿をクローズアップし、視聴者の「感情腺」を刺激している。

また、ギターを引く姿も広告で放送されている。広告専門家は「白黒写真は386世代の思い出を、ギターを引く姿が大統領選挙直前に封切りする「ピアノを引く大統領」のイメージをオーバーラップ(連想作用)しようというねらいだ」と分析した。

当初、「過激だ」との評価を受けた盧候補は、各種の広報物で微笑み、ソフトな単語を使う候補に「変身」した。

野党ハンナラ党は、李会昌(イ・フェチャン)候補のイメージ概念を「楽で、信頼できる人物」に設定し、安定を強調している。

ハンナラ党はインターネットの動画像を通して、ヒップホップ姿の李候補マンガ・キャラクターを多く流している。専門家は「実際の姿(写真)ではないキャラクターを登場させたのは、従来のイメージとの差別化を最大化しようという戦略だ」と分析した。

李候補の写真20枚あまりで構成された「フォト・エッセイ」編は、学生、働く女性など、若い人々と一緒にいる姿が主となっている。

専門家は「若い人を背景にしたのは候補の年齢を補うため」と分析した。

▲メディア選挙の虚実〓メディア選挙は「低コスト、高効率の奥の間政治」を目指している。しかし、崇實(スンシル)大学言論広報学科の朴昶熙(パク・チャンヒ)教授は「テレビメディアは視聴者を「イメージ」の虚構に陥れる」とし、「各候補も、こうしたメディアの属性を利用、イメージを作るのにかたよりすぎているところがある」と話した。

光州(クァンジュ)大学言論広告学部の柳漢虎(リュ・ハンホ)教授は「実態を隠しているイメージのワナにはまるのを防ぐには、有権者がさらに厳しく候補を見極める必要がある」とアドバイスした。

中央選挙管理委員会によると、9日までに開かれた言論機関の候補招待対談や討論会は、放送とケーブルチャンネルを合わせて82回に達する。

このため各党は、全体選挙費用の3分の1以上をメディア選挙に割り当て「イメージメーキング」の担当チームを設けて運営している。



金晟圭 kimsk@donga.com