
今シーズン、プロバスケットボールのコートでプレーするカン・トンヒ(36、LGセイカーズ)の目つきを見たことがあるのか。
昨シーズンまで、カン・トンヒの目は限りなく優しく柔らかかった。しかし、今シーズンは違う。優しさのかけらもなく、その代わりに毒気があふれ出している。とくに、前の所属チームのモビス・オートモンズと試合を行う日は、彼の目つきはぎょっとさせられるほど光っていた。何が彼をこう変わらせたのだろうか。
ホ・ジェ(37、TGエクサーズ)に次いで、プロバスケットボール選手の中で2番目の年長者のカン・トンヒは、韓国プロバスケットボール史上最高のポイントガードと呼ばれたスタープレーヤ。華やかながドリブルとアシスト、鋭い3点シュートで、大学時代には中央(チュンアン)大学を不動のトップに導き、アマチュアチームの起亜(キア)とプロチームの起亜(モビスの前身)も、カン・トンヒのプレーに支えられて、トップの座にのぼりつめた。
プロ元年の最優秀選手、昨年まで6シーズンの間、アシスト王に4回にも輝き、ベスト5として5回も選ばれた彼だ。カン・トンヒはいつも「永遠な起亜マン」として誇りを持っていた。昨シーズン、自由契約選手としてモビスと年俸2億5000万ウォンに3年契約を結んだ時までも彼は最高の選手だった。
しかし、今シーズンに入ってから何もかも変わった。今春、新しく就任したチェ・ヒアム監督が、1億ウォン削った1億5000万ウォンの年俸を提示したからだ。
「今も、その時のことを思い浮かべると、顔が赤くなります。自尊心がかかった問題でしたから」。堪忍袋の緒が切れたカン・トンヒは同じ境遇の金ヨンマン(SKナイツ)と一緒に起亜を離れた。
三星(サムスン)サンダーズから入団の話を掛けられた時、彼はまたバスケットボールへの夢を膨らませた。しかし、三星球団の最終通知は彼にもっと深い傷を与えた。年が多すぎて、長く起用できないということだった。
紆余曲折の末、今年6月、年俸1億7000万ウォンでLGのユニホームを着たカン・トンヒは、自分自身とひとつの約束をした。「最高のポイントガードになれなかったら、いさぎよくコートを離れる」ということだった。
100kgを超える体重を減らすのが急務だった。毎日、ランニングとウェートトレーニングで汗を流して、89kgまで減らした。体が軽くなったら、前の実力が息を吹き返した。
8日、コリアテンダーとの試合では、アシスト11を記録して勝ち、チームを2位タイの座に押し上げ、先月24日、SKナイツ戦では、今シーズン1試合最多の15のアシストを記録した。
自分を見捨てたモビスとの試合の時、彼は全ての力を振り絞ってプレーする。今シーズン、2回の対戦で、彼はアシスト16、27得点を記録して、モビスくだしの先鋒に立った。
「まだ、カン・トンヒの時代が終っていないことを見せたかったのです。耐えがたい屈辱を経験しながらもコートを離れなかった理由もここにある」
カン・トンヒの闘魂があるからこそ、冬のコートはさらに熱い。
田昶 jeon@donga.com






