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東海にハングルつき不審船 神経とがらす日本政府

東海にハングルつき不審船 神経とがらす日本政府

Posted September. 05, 2002 21:40,   

今月17日、平壌(ピョンヤン)で開かれる日朝首脳会談を控えて、4日午後、東海(トンへ、日本海のこと)に現れた不審船が、日本政府を困惑させている。不審船の正体は確認されていないが、ハングル文字が記されていることが、一歩遅れて分かり、問題が複雑になっている。

そうでなくても、日本は昨年末、東シナ海に沈没した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の工作船とされる不審船の処理に頭を悩ませているところだが、再び不審船が現れたことによって、日朝関係に悪影響が出ることを懸念している。

日本政府は、不審船事件に安易に対処したとの国内世論を意識、日朝首脳会談で、これを取り上げるという方針を固めたが、今回の事件の処理過程を見てみると、日本政府が苦心しているこん跡が歴然としている。

日本の防衛庁は4日、米軍から石川県能登半島の北400キロの日本海で、船籍不明の不審船が見つかったという情報を受け、海上保安庁の巡視船艇などを出動させ、不審船を追撃した。しかし、不審船を確認したという正式な発表が出るまで、5時間以上かかった。

防衛庁の発表によると、初めて不審船を見つけた現場は、日本の排他的経済水域(EEZ)をわずかに外れた所。首相官邸では「発見現場を明確にする必要はない」との指示を下したとされる。一部では不審船がEEZの外に出て行くのを待って発表したとの説もある

また、哨戒機が出動した直後には、一時警察が「イカ釣りの船だった」と発表したが、再び防衛庁が「正体不明の不審船だが、発見現場がEEZ外の公海上で、日本の主権を侵害したこん跡がない」とのことで立場を整理し、事態を収拾した。首相官邸では、不審船を追撃している防衛庁に「あまりくっ付いて追撃するな」と指示したとの話もある。

今回、見つかった不審船は、昨年末沈没した不審船と船体の形態や大きさが似ていて、怪しい電波が捕捉された点、北朝鮮の方向に向かって航海している点などから、北朝鮮の工作船である可能性が高いとされている。しかし、福田康夫官房長官は5日、記者会見し「船舶の形は、北朝鮮所有の船舶と似ているとの報告もあるが、断定はできない」とし、具体的な確認を避けた。



李英伊 yes202@donga.com