台風15号の影響で江陵(カンヌン)に構えた某戦闘飛行団所属の戦闘機16機が水に浸かり、数ヵ月間飛べなくなったという。いったい同部隊がどう対処し、こんな事態を招いたのか疑問である。「予告された」自然災害にもこのように無力化される軍ならば、軍事的な非常状況の下ではどんなありさまだろうか、想像しただけで不安になる。
空軍側は「一気に900mmの豪雨が降り注ぎ、部隊近くの貯水池がはんらんしたのが原因」と弁明した。それなりに最善を尽くして台風に備えたものの、戦闘機が水に浸かったのは不可抗力的なことだったというわけだ。もちろん、都市全体が水に浸かるほどかつて経験したことのない大雨が降ったわけだから状況の厳しさは分かる。しかし、軍はいかなる場合であっても戦闘力の維持に最善の努力を傾ける義務がある。戦闘機をほかの地域に移すなど、万全の措置を講じるべきだった。
被害事実をもみ消そうとしたものの、一部の内容が外部に流れたことで、事故発生2日後にこれを公開した軍当局の姿勢も批判されて当たり前だ。空軍は、国防部の災害対策本部に被害状況を報告しており、軍事保安の関係上、この事実を公開できなかったと釈明しているが、戦闘機が水に浸かった未曾有の事態をいったん隠そうとした思惑はなかったのか自問すべきだ。
数日前、金大中(キム・デジュン)大統領は、来年度の予算案編成と関連し、これまでい縮していた国防費の伸び率を上方修正するよう特別指示を下した。しかし、軍が高価な装備をこのように疎かに管理する限り、国防費をいくら増やしても「底の抜けたかめに水を注ぐ」ようなことと変わりはない。軍が国民の税金で買い入れた高価な装備を大事にする姿を見せてこそ、国防費増額の主張は説得力を持つ。
軍当局は今度の事故の原因と対応の過程で露わになった問題点を徹底的に突き止め、こうしたことが再発しないように万全を期すべきだ。浸水した戦闘機の整備も急ぎ、空軍戦力の運用に差し支えがないようにしなければならない。国民は全ての事態において万全の体制を整えている軍の姿を望んでいる。






