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「動物の家作り」から建築の智恵を学ぶ

Posted August. 30, 2002 22:52,   

生き物の建築学(原作・1992)/長谷川隆著、朴イヨプ訳/264頁/7500ウォン/玄岩社

雀蜂はほぼ完璧な形の白磁の甕を作って巣にする。庭師鳥はわらぶきで巣を作ったあと、貝殻でインテリアをする。テレビの科学ドキュメンタリーでよくみてきた素材だ。

研究書としてはカール・フォン・プリシの「動物の建築学」(1974年)とニコラス・コリアスの「動物の外部構築物」(1975年)が、「動物の巣作り」についての大々的な関心を呼び起こした。しかし、この本は生物学者でない、建築史学者の声を盛っているという点で、先の本とは区別される。要は、「人間は動物から建築を学ぶときになった」というものだ。

しかし、「動物建築法百科事典」があるならば、「人間」の項目も他の動物に劣らなく簡単だろう。基礎を固めて整理したあと、柱を立てて壁を積む。これに屋根を上げる。歴史上、いろんな時代と文明圏の「家作り」が、この単純な方法の変奏に過ぎないのだ。

この単純さは「重力の支配に対する抵抗」から生まれたと、著者は述べる。崩壊に対する強迫がために、人間の建築物は規矩準縄で代弁される単純幾何学的な図形を持つようになったし、現代に入って感性が取り除かれた「冷静な合理化」の弊害を被ることになったという。

これに比べて動物の建築方法は、はるかに環境順応的で素材とエネルギーの無駄が少ない。多くの昆虫は「地から起こして立てる」方式の代わりに「下に垂らす」方法の技を採択する。機織鳥の場合、ヤシの木やバナナから繊維を取り出して家を編む。こうして作られた家は、重力に順応しているため、強い風や雨のなかでも原型保存力に優れている。

人間が編んだ家で暮らすわけにはいかない。しかし、自然から学ぶ「垂らす技」は、すでに人間の偉大な建築として昇華されていると、著者は説明する。アントニオ・ガウディがバルセロナに建てた「サグラダ・ファミリア(聖家族)」聖堂がその例だ。この建造物は、既存の通念では説明できない反幾何学的な曲線と有機的な形態をしている。

現代の構造学と力学が完成する前の1880年代に、どうしてこんな建造物が設計できたのだろうか。ガウディは、作業室の天井に無数の小さい袋を垂らしてみた結果、力学的に安定した曲線を得ることができた。「空から垂らした家」を裏返した形が、この聖堂だという。

機織鳥だけが、人間を教えてくれるのではない。白蟻の巣は、自然の空気循環装置を通じて炭酸ガスを排出し、摂氏5度の冷却効果を出す。白蟻は、人間がやたらと頑丈で分厚い断熱材を使って無駄に冷房費を費やしているのをからかうかも知れない。もっとも少ない資源で、もっとも強い強度と効率的に空間を活用できる方法も、やはり人間でない蜂の六角の巣から見出すことができる。

「人間の生活装置は、環境に対してあまりにも攻撃的だ。動物の巣は本質的に防御的だが、外形の素朴さの中に安らかさを実現している。…われわれはようやく動物の巣の外に到達したに過ぎなく、案内者が現れるのを待ちわびている」



劉潤鐘 gustav@donga.com