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流産、早死多いクローン動物「黄金の卵」はまだ陣痛段階

流産、早死多いクローン動物「黄金の卵」はまだ陣痛段階

Posted August. 18, 2002 22:05,   

ソウル大学の黄禹錫(ファン・ウソク)教授の率いる研究チームが5日、遺伝子組み替えによるクローン豚の出産に初めて成功した。クローン動物の新紀元となるはずだったこの豚は、1日足らずで死んでしまった。黄教授チームは、800頭の代理母に人工授精を試み、そのうち40頭の妊娠に成功、さらにこのうち1頭の分娩にかろうじて成功したものの、それさえ間もなく死んでしまったのだ。もちろん、ほかの豚はすべて流産した。

先月は、慶尚(キョンサン)大学の金ジンヒ教授チームから、2頭のクローン豚が初めて誕生したものの、これも2週間で死んでしまった。「複製薄命」という言葉が出るのもおかしくない状況だ。

クローン動物、遺伝子組み替え動物と、一時「黄金の卵を産むガチョウ」とまで呼ばれた「バイオ動物」が、期待とは裏腹に黄金の卵を産めないでいる。これらバイオ動物は、優秀な形質の家畜を産んだり、人体に有用な医薬品などを大量生産できるものと期待されてきた。

人間の母乳成分のラクトペリン遺伝子を持ち、96年「母乳を造りだす乳牛」として話題を集めた乳牛の「ボラム」は現在、2世が生まれている。ところが、問題はラクトペリンの濃度。ボラムを造った韓国生命工学研究院の李景広(イ・ギョングァン)博士は「現在、この乳牛が生産しているラクトペリンの濃度は、商業的に利用できる水準の半分程度」としながら「生産量を高めようとさまざまな取り組みをしているが、思うように増えないため、もどかしい心境だ」と打ち明けた。

免疫強化剤の白血球を増殖させるたんぱく質を生産する、遺伝子組み替え山羊の「メディ」も同様。98年にメディを披露した韓国科学技術院(KAIST)の兪踖濬(ユ・ウクジュン)教授は「すでにメディは死んでおり、メディの子孫からミルクを得ているが、ミルクから出る白血球増殖たんぱく質は、必要とする濃度をはるかに下回っている」としている。

1999年、尿から赤血球の生成を促す造血剤を造ると発表された、畜産技術研究所の遺伝子組み替え豚も9ヵ月で死に、ミルクから造血剤を造る豚もやはり、まだ商業性が検証されていない。

クローン動物の流産が多く、生まれて間もなくして死ぬのは、大人の細胞を再び胎児の細胞に作り変える過程で、化学物質を処理するなど「無理」を冒すようになり、結局何らかの細胞サイクルに「不釣合い」ができるからだ。生命工学研究院の韓(ハン)ヨンマン博士は、昨年「クローン動物の細胞は、正常細胞に比べ、DNAにメチル基の付着が多く見られ、胎盤細胞の生長が悪いために流産が多い」とした論文を発表している。

遺伝子組み替え動物も同様。生命の初期段階から、外部から他の動物のDNAを注入するなどのストレスを多く受けているため、クローン動物同様、なかなか妊娠できないのだ。外部の遺伝子を持って生まれても、動物の体の中で遺伝子がうまく働かない場合が多い。高価なたんぱく質の生産を増やそうと、遺伝子の前に強力なスイッチを取り付けたものの、遺伝子が組み込まれた位置によって、スイッチが頻繁に切れたり、性能が落ちたりする。

一部では「バイオ動物」が、一方の問題を解決すると、また別の問題が続出していることから、まだまだ遠い先の話として見る意見もある。また、米食品医薬品局(FDA)は、遺伝子組み替え動物から医薬品を造る場合、必ず口蹄疫や狂牛病のない「クリーンな地域」で育った動物で実験と生産をするよう、規制を強化している。

しかし、多くの科学者たちは、こうした問題点が、いつかは克服できる問題だと強調している。李景広博士は「ゲンザイムなど、外国の生命工学会社の中には、現在臨床段階まで進んだたんぱく質医薬品がいくつかある」としながら「ノウハウが蓄積され、生命現象に対する理解が深まれば、遠からず遺伝子組み替え動物を通じて、高価な医薬品を大量に造ることができるはずだ」と期待を示した。



dream@donga.com