
「あの方はあのくらいの能力でどうやってあの席に上れたのだろう?」
どんな組織でもこういうことを言われる人がいる。さらに驚くべきことは、その人をよく知っている人たちが耳打ちする話だ。「ああ見えてもあの人、かつては伝説的な能力を発揮してたんだ。このころはなんでああなのかって?俺だって知らんよ」
なぜこういうことになるのか。著者は比較的分かりやすく診断する。いわゆる「ピーターの法則」というものだ。
「序例組織の中では働くすべての人々は、自分の能力を超える水準に到達するまで昇進しようとする傾向がある」
「よくやった」「一生懸命頑張ってくれた分、それに見合った席をやらなくては」という考え方に後押しされ、どんどん高い地位に進む。しかし、結局は自分に似合いもしなかったり、手に余る仕事を引き受けては、以前の名声をつぶしながら止まることになるという。
それなら、むやみに昇進を目指して仕事に没頭する人たちも、もはや「美徳の主人公」ではなくなっているわけだ。こういう人が増えるほど、組織は無能な人間で埋められていくかも知れない。
さらに悲劇的なのは、無能でありながら熱心な人間たちが、組織により大きく貢献できるクリエーティブな人たちを追い出しているのかも知れないということだ。
どうすればいいのか。著者は、「能力を十分に発揮できる水準に到達したとき、それに相応しい成功に満足しながら生きる」ことを勧誘する。
今のような超競争社会で、どうやってそんな言葉に従えるというのか。しかし、この勧誘を受け入れた人間が多い組織こそ、「超競争」の中で勝てる組織なのかも知れない。
「ピーターの原理」/ローレンス・ピーター外著/ナ・ウンギョン訳/200頁/1万ウォン/21世紀ブックス
劉潤鐘 gustav@donga.com






