「ダンケ、ベル(「ありがとうございます」という意味のオランダ語)ヒディンク!」韓国に進出したオランダ系企業の役職員らはこの頃、表情が非常に明るい。
韓国をワールドカップ(W杯)ベスト8入りに導いたヒディンク監督が国民的英雄として浮上し、「ヒディンクの後光」に支えられ、オランダ企業のイメージが大きく改善されつつあるからだ。
一部のオランダブランドの商品はすでに売り上げが急激に伸びている。
保険会社のING生命は、合理性と透明性をポイントにするヒディンク式の経営が広く伝えられ、「ヒディンク式経営=オランダ式経営」として理解する韓国人が多いと分析する。
これによって、同社は、サッカーの2002年韓国・日本ワールドカップ大会(W杯)が終わる7月以降、ヒディンク監督のイメージである合理性と透明性を、ING生命の企業イメージと結び付けて、積極的なマーケティングに取り組む計画だ。
ヨスト・ケネマンス同社社長は「ING生命の親会社であるINGグループは、ヒディンク監督がオランダ国家代表チームの監督を務めていた時代、テレビコマーシャルにヒディンク監督を起用、爆発的な人気を博した」とし「こうした上昇ムードを機に、今後、韓国内でのマーケティングに全力をあげる計画だ」と話した。
W杯を企業のイメージ向上の機会として活用してきたフィリップスコリアも、ヒディンク監督のおかげで期待以上の効果をあげていると喜んでいる。
フィリップスコリアは、出場国の選手と外国人観光客を歓迎する韓国人の気持ちを込めて、青と赤2色の提灯1000個余りを作って、ソウル市庁前と光化門(クァンファムン)周辺の道路沿いに掲げた。
ヒディンク監督の故郷の近くで生産されるオランダ産ビール「グロシュ」は、6月に入り急激な伸びを見せている。
グロシュを輸入販売している(株)ティムコ酒販によると、5月は1カ月間に、650箱(473ml20ボトル)に過ぎなかったグロシュの販売量は、今月1〜20日には3倍近くの1900箱に急増した。
1瓶当たりの小売り価格が8000ウォン(ホテルは1万5000ウォン)で、韓国産ビール(1瓶当たり1500ウォン)の5倍を越える。
オランダと英国の合弁企業であるユニリバーコリアの社員は、ベスト8入りを記念する100%ボーナスを受け、2倍の喜びを味わっている。
申致泳 higgledy@donga.com






