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[オピニオン]「勉強しませんでした」

Posted May. 17, 2002 10:11,   

「盧風」を巻き起こして当選した与党民主党の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領候補の支持率が下がっている。MBCが韓国ギャロップに依頼して行なった世論調査の結果によると、盧武鉉候補と李会昌(イ・フェチャン)候補の支持率の差が10%内に縮まったという。

盧候補は、14日の寛勲(クァンフン)クラブの招請討論会に出席して、政局の懸案や主要問題に関しての自らの立場を表明し、支持率下落をばん回する機会を得た。しかし、盧候補がその機会をうまく活かしたようには思えない。

盧候補は、最近でもそうだったように、寛勲クラブの討論会で、従来の主張では答弁に窮するような質問に対し、特有のごまかしで回避した。

例えば、敏感な問題である統一についての質問に「深い関心をもって勉強しなかった」と答えた。中道性向の有権者は、盧候補が特定の問題への立場を明確に示さなかったことから、盧候補が自分と見解を異にする進歩的考えを持っているのに、これを出さないようにしていると考えたことだろう。

また、盧候補を支持してきた進歩性向の有権者は、盧候補が自分の立場を明確に明かさないことで、失望し懐疑心を抱いたかもしれない。

しかし、保守性向の有権者の中でも、当初から色眼鏡で盧候補の討論結果を見ていた人々は、何の心境の変化もなかったことだろう。

盧候補には、これからも立場を明らかにする機会が多い。しかし、機会ある度に、政策路線を明確にすることもできない立場である。これまで堅持してきた進歩的立場を、中道的立場や、李会昌候補と大差ない政策代案に変えて表明する場合、現在自分を支持している有権者から背を向けられる恐れがあるからだ。

また、中道性向や保守性向の有権者の一部は、言っていることが違うと、盧候補にそっぽを向くかもしれない。

従って盧候補は、政策路線を明確にすることもできず、さりとてこれ以上はぐらかすこともできないジレンマに陥ったものと思われる。

しかし、選挙戦略的判断からすると、これはジレンマではない。盧候補は、特定の問題について、従来の立場を固守しようが変えようが、立場を明確にするほうが有利である。

韓国社会はすでに、民主化や多元化の過程を成功裡に進んでいる。民主化され多元化された社会の一般的な特徴は、多数の市民が中道的な立場を堅持して、進歩性向と保守性向の市民は、相対的に少数に過ぎないという点だ。

韓国社会も、このような一般的な特徴を有していると考えるなら、盧候補は、より多くの票が集まる中道路線の方向に、自分の立場を再調整するほうが戦略的により有利である。

主張の変化に不信感を抱く人々や立場の変化に失望した人々は、盧候補から離れるかもしれないが、新たに手に入れる票と比べれば、失った票数は大したことはないだろう。

「盧風」を起こした立役者たちが、必ずしも進歩性向の20、30代の若者に局限されるわけではないようだ。不正腐敗で染まった「ゲート」政局にうんざりした多くの市民らが、新鮮に見える盧候補を支持し始めたのが、盧風の震源地かもしれない。

盧候補が、中道性向の斬新で信じることができる政治家というイメージを有権者に植えつけることができるなら、低下傾向の支持率を挽回することができるだろう。

おそらく盧候補は、李会昌候補が標ぼうする政策代案が、保守的であることを望むだろう。それでこそ、李候補が保守的な守旧勢力であると非難して、盧候補が多数を代弁する中道路線により近いと宣伝することができるからだ。

もとより、李候補の陣営でも、これを知らないはずがない。李候補もまた、盧候補が標ぼうする政策代案が、進歩的であることを望むだろう。

それでこそ、盧候補が急進的な改革勢力であると非難して、李候補自身が多数を代弁すると広報することができるためだ。

この先残る6カ月の間、盧候補が、国家の生存と直結した統一や安保問題などの重要な問題についての明確な見解を表明しなければ、支持率が下落を続ける可能性が高い。

李会昌候補は、近く寛勲討論のような政策討論会で、どのような態度に出るか。李候補の寛勲討論のパフォーマンスを見守ることだ。

金宇祥(キム・ウサン)延世(ヨンセ)大学教授(政治学)