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中国は第二のアヘン戦争中 急増する麻薬取り引き

中国は第二のアヘン戦争中 急増する麻薬取り引き

Posted May. 17, 2002 10:11,   

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中国の麻薬中毒者は700万〜1200万人と推定される。今のような増加傾向が続くなら5年以内に中国は主要経済大国のうち麻薬中毒者が最も多い国になる見通しだ。エクスタシーとメスアムペタミンも頻繁に発見されるが、最も愛用されているのはアヘンの派生物であるヘロインで全体麻薬の7割を占めている。

中国の麻薬取り引き中心地は、北京や上海などの東部大都市に比べて所得水準がはるかに低い中部の甘肅省だ。これといった生計手段のないドゥンシャン族やフェ族など、少数民族を中心に取り引き網が形成されている。50グラムだけを持っていても死刑に処されるが、生計のために命を担保に取り引きを行っているのだ。

ミヤンマー、ラオス、タイなどのいわゆる「ゴールデン・トライアングル」で生産されたアヘンが少数民族であるミアオ族やバイ族、ダイ族を通して雲南省に渡され、その後ドゥンシャン族が四川省まで、それからイ族が甘肅省まで運搬するルートだ。

昔から同地域は、中国以外のアジアの麻薬運搬ルートとして利用されてきたが、最近は中国国内の販売量が次第に増加している。輸入麻薬のうち国内消費は5年前の10%から、今は25%にまで増えた。

アヘン栽培も盛んに行われている。甘肅省の農業生産量の9割はアヘンであり、最も純度が高いと知られている「サンジアジ」産ヘロインを買うためにイギリスやロシア、ドイツの麻薬商人も甘肅省を訪れている。

しかし、中国当局の取り締まり網は穴だらけだ。米タイムズ誌によると、警察が直接顧客を麻薬の原産地に案内するほど腐敗がまん延している。麻薬運搬の罪で死刑を宣告されても警察に9000ドルさえ渡すと、自由の身になる。生計のために8歳の子どもや妊婦、大学教授に至るまで、老若男女と職業高下を問わず誰もが麻薬の取り引きに乗り出しているが、取り締まりにあたる警察の数は絶対的に足りない。

解毒所や労働教養所など、麻薬中毒者の強制治療センターが設置されてはいるものの、すでに治療施設もヘロイン供給の場になっている。患者のほとんどは囚人扱いされ、まともな治療施設もほとんど整備されていない。そのため、ヘロインの供給を目当てに入院する「自発的」患者を含めて、患者の90%は再び入院する実情だ。2週間で最高5000ドルを支払う私設麻薬中毒専門病院が繁盛しているが、再中毒率は50%に達している。

麻薬中毒がもたらす疾病と犯罪も深刻な水準だ。2000年に中国で発生した22,517人のエイズ感染者のうち、麻薬静脈注射によって感染した人は71%に達する。主な麻薬流通ルートの一つと言われる四川省は、刑事事件の70%以上が麻薬中毒が原因になって発生したものと報告されている。



havefun@donga.com