15日午前。京幾道高陽市(キョンギド・コヤンシ)一山区馬頭(イルサング・マドゥ)地区にある、韓国ギョンジン学校幼稚部の3歳児クラスの教室。
5人の精神遅滞児が、障害を持たない12人の子どもたちと一緒に、2人の教師の指導を受けていた。
障害児たちは、隣にいる同級生を真似たり、友だちの助けを借りて彼らと同じようにブロックを積んだり、はさみを使ったり、糊を付けたりしていた。
入園してまだ半月足らずだが、一見しただけでは誰が障害児なのか、見分けがつかないくらい明るい表情の子どもたちは、熱心に授業を受けていた。
開園当時の97年から始まったこの学校の幼稚部は、15人の障害児と40人の一般児がそれぞれ満3、4、5歳児のクラスに分かれて統合教育を受けている。障害児と障害を持たない子どもが、部分的に統合教育を受けるケースはたまにあるが、完全な統合教育を実施している所は、唯一この学校だけだ。
障害児たちは、障害を持たない子どもたちの学習過程を自分の目で見ているため、障害児だけで学習する時に比べて学ぶ速度も早く、効率的な学習が可能になるということである。
また障害を持たない子どもたちは、障害児と接する際、初めは多少距離感を覚えるものの、すぐさま打ち解けて、ともに生活する術を身につけるようになる。
障害児とともに生活しながら、他人への思いやりや愛し方を自然のうちに身につけられるという長所が広く知れ渡り、同校の幼稚部に入園を希望する一般児の競争率は、毎年10倍を上回っているほど。
この学校の幼稚部が、父兄の間で人気を集めているもう一つの理由は、1クラスあたりの園児数が20人を超えないうえ、1クラスを2人の教師が担当しており、国立であるために教育費がほとんどかからない。そのうえ、国内でも最高水準の学習教材を揃えているため。
同校の李ヨンスク教頭(48)は「幼稚部の統合教育は、障害児や障害を持たない子どものいずれにも、教育的に高い効果をもたらしている。子どもたちが他人を思いやり、また愛する心を持つようになったことに、教え甲斐を感じている」と話した。
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