Go to contents

[オピニオン]アフガン戦争、その次は・・・

[オピニオン]アフガン戦争、その次は・・・

Posted November. 30, 2001 09:05,   

米国の反テロ戦争の次の標的はどこだろうか。米国のアフガニスタン攻撃が終盤に差し掛かったことで、反テロ戦争の次の標的への関心も高まっている。米国のブッシュ大統領はすでに、数回に渡るアフガニスタン攻撃は、反テロ戦争の始まりに過ぎないと強調している。それだけに、アフガンのタリバーン政権を転覆して、オサマ・ビンラディン氏のテロ組織アルカイダを破壊することで、今回の戦争が終らないことは明らかだ。

このような脈絡から、最近、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が、イラクと共に次の攻撃対象に取り上げられていることは、注目を要する。

米同時多発テロ事件以来、しばらく関心圏外にあった北朝鮮が、再び注目を浴びるようになった理由は、北朝鮮の核および生物化学兵器開発と関連がある。この2ヵ月間の米国を襲った炭疽菌の恐怖や核兵器を利用したテロの脅威により、大量破壊兵器の拡散は、もはや国際テロレベルの脅威として新たに浮上している。ブッシュ大統領も、テロに利用される恐れのある大量破壊兵器を開発した国家は、応分の責任を問われると警告した。反テロ戦争の第2段階は、大量破壊兵器の拡散防止に焦点が当てられるであろうし、その対象は、まさに北朝鮮やイラクなどの兵器拡散の背後として目をつけられている国家だ。

もとより、米国は同時多発テロ事件以前にも、北朝鮮の核とミサイルなど大量破壊兵器問題に対して懸念を表明し続けてきた。しかし、最近の警告を従来の方針を再確認したものと安易に見てはいけない。問題が提起される脈絡と深刻さが過去とは大いに異なるからだ。

北朝鮮の大量破壊兵器と関連して、一番先に提起され得る問題は、北朝鮮の過去の核活動への査察問題だ。北朝鮮は、94年のジュネーブ米朝枠組み合意によって、軽水炉核心部品との引き換えに、過去の核活動への国際原子力機関(IAEA)の査察を近く受けなければならない。北朝鮮が過去のように査察に協力しない場合、韓半島に緊張が高まる可能性が非常に高い。

もとより、アフガンのように、今すぐに武力攻撃が行われる可能性は低いものの、多様な圧迫手段が駆使されると見られ、状況は非常に困難となるだろう。

同時多発テロ事件は他のいかなる事件よりも、冷戦後の国際秩序を根本的に変化させた。少なくとも米国にとっては、当分の間、国際テロの根絶より重要で切迫した課題はないだろう。

米国は、テロ根絶という目標への協力程度によって、相対国との関係を再調整している。このような変化は、北朝鮮には危険と共に機会を提供する。

北朝鮮の対応次第によって、危機を迎え得る一方、対米関係改善に大きな進展を収めることができるのだ。

これまで北朝鮮は、このような機会を十分に生かして来なかった。北朝鮮は、米国のテロ事件発生以来、形式的に遺憾の意を表明したものの、米国のアフガン攻撃を猛烈に非難し続けた。

最近は、2つの反テロ国際協約に加入の意思を明らかにしたものの、依然として具体的な行動は伴っていない。何よりも重要なのは、核、ミサイル、生化学兵器などの大量破壊兵器に対する北朝鮮の態度だ。

この問題に適切に協力せずに、過去のような瀬戸際戦術を使う場合、北朝鮮の行く手は非常に険しいだろう。

多発テロ事件は、韓国にも類似の挑戦と機会を提供している。米国のテロ根絶への努力にいかに協力するかは、今後の韓米関係の発展に重大な影響を及ぼすだろう。

韓米協力が今後とも重要なら、韓国はより積極的に米国のテロ根絶への努力に賛同しなければならない。これは北朝鮮の大量破壊兵器問題に対しても同様だ。テロ事件で新たに浮き彫りとなった問題の深刻さを正確に認識し、緊密な韓米協調を通じて、問題の解決策を探らねばならない。

米国の言う通りにすべきであると言うのではない。しかし、韓国は立場を明らかにしなければならない。そうせずに生半可な態度を取るならば、大量破壊兵器の脅威もろくに解消できず、韓米関係も難しくなる恐れがある。

これからの6ヵ月から1年は、韓半島の将来に非常に重要な時期になりそうだ。気を引き締めて、迫り来る挑戦に対応しなければならない。

白珍鉉(ペク・ジンヒョン)ソウル大国際地域院教授