公的資金の運用実態に対する特別監査を行った監査院は、資金援助をうけた経営破たん企業の前大株主らが国内外に隠した数兆ウォンもの財産を探し出す成果をあげた。これらの企業約10社の前大株主が海外に逃避させたり隠匿した財産規模はおよそ4億ドル(約5000億ウォン)にのぼるという。
公的資金の回収業務を担当している預金保険公社(預保)も今月初め、大宇(デウ)グループの金宇中(キム・ウジュン)前会長らが国内外に隠し持っていた数千億ウォン台の財産を見つけたと発表したが、今回監査院によって発覚された隠匿財産は預保さえも知らずにいたものだ。監査院が7カ月間の監査でこれだけ膨大な隠し財産を見つけ出せたのなら、そもそも預保は何をしていたのか、と問いたくなる。
監査院は今回の特別監査を行う過程で、国税庁と銀行などから協調を得たとされる。預保としては、現実的に監査院のように政府機関の幅広い協力を得るのが困難だともいう。ならば、指揮監督の責任を持つ財政経済部(財経部)は公社に業務を委ねては、手をこまねいてばかりいたというのか。
企業オーナーの財産隠しが公的資金の漏れる大きな穴だとすれば、預保の役員たちのモラルハザード(倫理の欠如)は小さな穴だ。監査結果によると、預保の職員である破産管財人が、不良企業の法人ゴルフクラブ会員権の売却に努めるどころか、ゴルフに出向くなどのモラルハザードを露呈していた。
遅れ馳せながら監査院によって明るみに出た隠し財産の中には、すでに回収が困難な状態にあるのも相当あったという。預保がいち早く見つけ出して手を打っていたなら、回収率を高めることも可能だったはずだ。100兆ウォンを上回る公的資金のうち、回収できない部分はすべて国民の肩に回される。
膨大な資金がつぎ込まれたにもかかわらず、現在造成された資金だけでは金融および企業構造調整の成功など望み薄だ。公的資金のずさんな管理が明るみに出たところで、再び公的資金を造成すると言い出せば、国民が納得するだろうか。銀行から資金を借りて事業を展開して会社を倒産させては、私腹を肥やした不道徳な企業のオーナーに対しては、最後まで追及して財産を徹底して回収しなければならない。厳しい経済環境のなかでも悪戦苦闘しながら企業経営を営んでいる善良なオーナーたちが意欲を削がないように、わい曲した企業文化を正すべきだ。
監査院の特別監査をきっかけに、経営破たん企業のオーナーたちの隠し財産の追跡と回収に向けて、政府はさらに強力な意志を見せるべきだ。






