最近、国家情報院(国情院)に巷の批判が集中している。金銀星(キム・ウンソン)前国内担当2次長および金亨允(キム・ヒョンユン)前経済団長、チョン・ソンホン前経済課長ら国情院の幹部らが次々と不正に関連した疑いで辞任したり捜査対象になっている現実が、実に嘆かわしい。国情院は、再度全面的な刷新に取り掛からざるを得ないだろう。
現政権の発足初期、李鍾贊(イ・ジョンチャン)当時国家安全企画部(安企部)長は、部の名称を変えるなど一大改革を断行した。1998年6月には、安企部(現国家情報院)がかつての権力機関としてのイメージから国民に奉仕する真の意味の国家情報機関に生まれ変わると明言し、設立以来初めて「職員の倫理憲章」も発表した。
しかし、これまでに明るみに出た事実だけでも、当時の誓いは空念仏に終わったのではないかとい疑いたくなるに充分だ。何より、当時安企部を改造する過程で情報機関が新たに開拓すべき分野として経済情報の収集に専念すると言っていた人たちが、本領の任務を忘れ、企業経営者らからカネを受け取っていたか、受け取っていた疑惑を持たれている。それまで「陰」で仕事はせず、「日なた」にばかり味をしめてきたわけだ。
最近の相次ぐ報道によると、国情院内部のモラルハザードも深刻化しているようだ。特に、国情院に特定人脈を中心とした私組織がつくられ、報告体系など内部システムに問題があるという指摘は、看過できるものではない。政権サイドと国情院の幹部陣は、金泳三(キム・ヨンサム)政権時代、大統領の次男の金賢哲(キム・ヒョンチョル)氏が安企部内に金己燮(キム・ギソプ)元次長を中心に私組織を運営していたことが発覚し、結局刑務所行きとなった事件をもう忘れたのだろうか。
情報機関が本然の任務に忠実であるためには、何より政治の息がかかってはならない。政界への「コネ作り」に奔走する「ヒマワリ的な態度」では、情報業務はおろか国民の信頼を得ることははなから不可能な話だ。特に、政権末期を迎え政界で次期大統領選挙に向けたレースが激化している状況で、国情院幹部らの清廉潔白な行動は、組織の死活はもちろん国家の運営とも直結する問題だ。そういう意味で、政界ももはや情報機関を利用する考えを捨てるべきだ。
与野党は先日、李容湖(イ・ヨンホ)氏の株価操作事件と関連した特別検事制法案に合意し、国情院も捜査対象に含まれることになった。しかし、国情院は特別検事制の捜査とは別に、自らの意思で大々的な刷新に着手すべきだ。先日、辛建(シン・ゴン)国情院長が国情院法および倫理綱領の遵守、政界介入禁止などを指示する内部指針を下したとされるが、その程度ではまだ不十分だ。






