先月、世界有数の証券会社である米JPモーガン社にアナリストとして入社する予定だったジェミー・オデル氏は最近、会社から一通の電子メールを受け取って安堵の息を付いた。年俸の20%に相当する2万ドルを前払いする代わりに1年間入社を先送りして欲しいとの内容だった。但し、条件付きだった。他の競合社には就職してはならないということだった。
最近、凄まじいリストラの熱風が吹き続いている米金融業界が「優秀な人材を起用したいが、目先の費用も減らさなければならない状況。その上、競合社には優秀な人材を奪われたくない」との心境で、このような入社延期プログラム(deferral programs)を相次いで導入している。
このほど米ニューヨーク・タイムズ紙は、このような現状を紹介し、景気低迷期にコスト節減に対応できる半面、会社の名声にも傷付かず優秀な人材を起用できるということから、JPモーガン社やソロモンズ・ミスバニーなど多くの投資銀行がこの制度を試していると報じた。
しかし、雇用される側の投資銀行のベテラン社員と来年度の米大学卒業予定者らの表情は明るくない。最も簡単なコスト節減の手段として、より多くの社員が解雇されることになり、来年度の大学卒業予定者らは就職難に陥る恐れがあるからだ。投資銀行も1年後、景気が回復しない場合、入社約束をいかに守れるのかが懸念される。
ある外国系証券会社の職員は「世界的な景気低迷とリストラによる就職難で、悩んでいるのはどこの国も同じようだ」と述べた。
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