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ハイジャックされた旅客機の操縦室、乗客の緊迫した対話記録

ハイジャックされた旅客機の操縦室、乗客の緊迫した対話記録

Posted September. 14, 2001 10:13,   

11日、自殺飛行テロの犠牲となった米旅客機の緊迫した激突直前の機内状況がハイジャック犯とパイロットの対話記録などを通じて少しずつ明らかになっている。

11日午前、ニューヨーク・マンハッタンの世界貿易センター北側ビルに突っ込んだアメリカン航空(AA)11便ボーイング767機の操縦士は、飛行機が乗っ取り犯にハイジャックされた時、無線送信機を作動させ、地上の管制士に機内状況を伝えていたとCNN放送が12日報じた。

当時、ボストン・ローガン空港でAA11便を統制した管制士は、「AA11便が空港を離陸した後、高度を3万1000フィートに上げるよう指示したが、何の応答もなしに、急に航路が南側へと変わった」とし、「その直後に操縦席から聞きなれない男の声が聞こえてきた」と述べた。

正体不明の男は英語で、「馬鹿なことをすると、痛い目にあう。飛行機をニューヨークのケネディー空港に向けろ」と述べた。また、この男は、「我々は、この他にも多くの飛行機を持っている。他の飛行機も我々の手中にある」と述べた。

次いでAA11は、ニューヨーク・ハドソン川に沿って南側を飛び続け、午前8時45分、レーダーから消えた。

また、ピッツバーグ郊外に墜落したユナイテッド航空(UA)93便ボーイング767機の乗客は最後の瞬間までテロ犯と激闘を繰り広げたものと見られる。

UA93が出発したニュージャージー州のニューアーク空港の管制士は、操縦席の無線送信機から「すぐここから出て行け」と叫ぶ声を聞いた。次いで「出て行け」という声が繰り返された。

少しした後、操縦席を掌握したようなアラブ語なまりの英語を話す男が、「私は機長です。飛行機には爆弾が仕掛けられています。乗客の皆さんは動かないで下さい。我々は空港に戻ります」という案内放送を流した。その後、飛行機は180度旋回して航路を正反対に変えた。

同じ時間、飛行機の後部にいた乗客ゼレミ・グリックさんは、妻に電話をかけ、「飛行機が乗っ取られた。アラブ人と見える男3人が飛行機をハイジャックした。1人は爆弾と書いている赤色の箱を持っており、もう1人はナイフをもっている。それで、乗客のうち、何人かが乗っ取り犯を制圧する方法を考えている」と述べた。

他の乗客トム・バーネットさんも妻に電話し、「乗客1人がナイフに刺された。乗客らが何か行動を起こそうとしている」と述べた。バーネットさんは、その後、「犯人を攻撃することにした。後で電話する」との言葉を残して電話を切った。それが最後の消息だった。



李鍾鎡 taylor55@donga.com