学校だけでは不充分な勉強を家で補う行為は、むしろ勧めるべきであって処罰の対象ではない。憲法裁判所は、一律的な家庭教師などの課外授業禁止が、子供の教育権など国民の基本権を必要以上に侵害したものと見做し、課外禁止法律の憲法違反決定を下した経緯がある。
問題になるのは、社会的な常識を超えた高額の課外授業費であり、憲法裁判所も高額の課外授業は取締まることができるとの解釈を出した。
教育資源部(教育部)が、高額課外授業を根絶させる方法として、大学(院)生を除いた全ての家庭教師に対し、申告を義務づける施行令を制定して1ヵ月間申告を受付けたが、申告の実績は振るわなかった。申告者は、1ヵ月の受講料が5万〜20万ウォンと、小額を受け取るとした家庭教師が大半だとしている。
家庭教師は、二つの選択肢の間で悩んだと思われる。申告義務を無視して摘発される場合、1回目は100万ウォンの罰金、2回目は200万ウォン、3回目は1年以下の禁錮刑や300万ウォンの罰金が課せられ、場合によっては税務調査を受けることになる。
申告の手続きが複雑で私生活が公開され、所得税、国民年金保健料、健康保健料(医療保険料)の増額などの負担が伴う。結果的に、高額の家庭教師はひっそりと隠れ、善良な小額家庭教師のみが申告をした結果になってしまった。
高額家庭教師の基準を一律的に定めるのが難しく、全ての家庭教師の申告という方法を選択したというが、例外者を取締まるため、憲法が認める教育行為に関連した全ての人に迷惑をかけてはならない。
まずは、高額課外の基準を明確にするのが先決だ。所得階層と地域によって「高額」の基準が異なるため行政面での困難が予想される。しかし、行政の便宜を図るために原則的に認められ、基本権的にも保証されている行為を制約するのは問題がある。
未申告の高額家庭教師に対しては、税務調査を実施するというが、それは度が過ぎる。国の租税権が懲罰の手段として乱用されるのも望ましくない。税務調査は決して解決策にはならず、むしろ納税を恐れることになるという副作用が伴う。
社会的な弊害でもある高額の課外授業を取締まるという趣旨は良く分かるが、果たして国が、規制と刑罰を通じて全てを変え制限しようとする発想は、深く考えてみるべきだ。
一時凌ぎの課外授業の取締りよりは、課外授業の必要性がない公教育と入試制度に改めるのが先決ではないだろうか。






