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全英オープン、明日ティーオフ

Posted July. 18, 2001 20:41,   

「ロイヤルリザム」が最先端ゴルフ装備に無念に征服され、歴史の中に消えていくのだろうか。

4代メジャーゴルフ大会の中で、最も長い伝統を誇る第130回全英オープンが、19日イギリスのランカシャー・ロイヤルリザム&セントアンズGCで4日間の熱戦に入る。

今大会最大の関心事は優勝スコア。もしトム・レーマン(米国)が13アンダー271打で優勝した96年の大会に次ぎ、10アンダー以上の高いスコアを示す場合、「ロイヤルリザム」は大会開催地から脱落する可能性が高いからだ。

大会を主管するイギリスゴルフ協会(R&A)がこれまで全英オープン開催用に選択してきたリンクスコース(海岸コース)は合わせて14。このうち「ゴルフの聖地」と呼ばれるセントアンドリュース・オールドコースで最も多い26回が開かれており、プレストウィック(24回)、ミュアフィールド(14回)、ロイヤルセントジョージズ(12回)の順だ。

「ロイヤルリザム」が1926年以来今年で10回目を迎える「名門コース」であるにも拘わらず「退場の危機」に立たされたのは、コースの全長が6905ヤードで短い上、フェアウェーバンカーの位置が選手らに全く脅威を与えないためだ。

優勝候補1位のタイガー・ウッズ(米国)はあえてドライバーを使わなくても大部分のパー4でツーオンが可能なほど。実際、ロイヤルリザムで最も最近に開かれた96全英オープンで、当時アマチュアだったウッズは、2ラウンド初めの11ホールでなんと8バーディーを上げた。

一方、昔のパーシモン(柿の木)ドライバーの飛距離を考慮して作っておいたフェアウェーバンカーが無用の長物になったのも、参加選手が「ロイヤルリザーム」を無視するもう一つの理由だ。

最先端素材で作られた最近の高性能ドライバーで武装した選手らは、バンカーを十分超える300ヤード以上の長打をたやすく飛ばしている。

これに対してニック・プライス(ジンバブエ)は、「ロイヤルリザムには合わせて196のバンカーがあるといわれるが、これでは不十分だ。ロイヤルリザムには『ジャングル』にたとえられるラフと多様に変化する海の風がある。96年の大会の時には風がほとんど吹かなかったため、スコアがよかっただけだ」として、「そんなに簡単にロイヤルリザムは崩れないだろう」と述べた。

ウッズと初めとしてアーニー・エルス(南アフリカ)、セルヒオ・ガルシア(スペイン)、フィル・ミケルソン、デービス・ラブ(ともに米国)などの長打者が、簡単にロイヤルリザームを征服するか。

それとも意地悪な渦に巻き込まれ、ラフとバンカーを行き来しながら苦戦するかは見極めることだ。



安永植 ysahn@donga.com