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作戦勢力を追い求めろ

Posted May. 08, 2001 11:04,   

株式市場の取材を担当するようになって、周りから「良い銘柄」を推薦してほしい言われることが多くなった。その度に、三星(サムスン)電子のような優良株を推薦するが、相手は不満そうな顔をする。彼らは、いわゆる「作戦勢力」の情報でも耳打ちしてほしかったようだ。

「コスダック登録企業の株価操作」に関するシリーズ記事が報道されて以来、個人投資家から数件のEメールを受け取った。「私も作戦勢力の被害者」だと訴える内容が大半だが、「作戦銘柄を知らせてくれないか」というとんでもない内容も結構あった。個人投資家が株式投資で損害を被り、「作戦株」を探し求める人々が相当増えたという。

だんだん一攫千金を追う個人投資家が増えているのだろうか。何としてでも一度で大金を手に入れたいのだろう。また、元金さえ値崩れし、苛立ちを覚えているのかも知れない。しかし作戦銘柄をしきりに追いかけるほど、結果はさらに悲惨になるばかりだと株式専門家はアドバイスする。仮に成功するケースがあるとしても、十中八九は作戦勢力の懐を厚くするだけだという。取材中に出合ったある株価操作ブローカは「一攫千金を夢見る個人投資家がいなければ最初から作戦も不可能だ」と打ち明けた。個人投資家が「作戦銘柄」を探し求めていてこそ、「作戦」が可能になるという話だ。とすれば、「作戦」に巻き込まれて損をしたことを人のせいにするのは、無駄なことであるばかりか理屈にもかなっていない。

コスダック市場における株価操作を監視する韓国証券業協会の関係者は、最近株価の値上がりに乗じて「作戦勢力」がさらに盛んになる恐れがあると懸念した。他人がやれば「作戦」で、自分がやれば「攻撃的投資」という認識は市場を一層荒廃させてしまう。

「作戦勢力」が狙っているのは、個人投資家たちの無稽な一攫千金への夢であるということを改めて考えるべき時点だ。



朴庭勳 sunshade@donga.com