国税庁が発表した悪徳高利貸し業者に対する内偵調査の結果は驚愕に値する。債務者に「臓器を提供する」とか「売春宿に売り飛ばされても異議を申し立てしない」などの覚書を書かせていたことも驚くべきことだが、借金を返済させるために実際に殺人や暴力が横行していたという内容は、この国が本当に法治国家なのかを疑わせる。
年利1440%という利子率にもあきれるが、3年間で実に750億ウォン以上もの私債利子を荒稼ぎしていた悪徳業者が大手を振っていたという。一体当局は何をしていたのだろうか。返済期日に高利貸し業者が姿を消して借金を返済させず、財産を強制的に奪う事件が無数に行なわれても、法で処罰できなかったとすれば、政府の存在理由そのものを疑いたくなってくる。
遅ればせながらマスコミの集中的な問題提起以降、国税庁が悪徳高利貸し業者に対する税務調査に乗り出し、検察が組織暴力団の高利貸し業の取締りを始めたことは幸いなことだ。しかし一時的な取り締まりだけで問題を解決できないことは、政府もよく知っているはずである。私債に頼らなければ生活できない人々が存在する以上、市場論理に従って高利貸し業者は無くならない。
政府国家レベルで対策が立てられなければならない理由は、まさにこのためである。高利貸しに依存せざるをえないのが庶民階層だという点で、政府の対策はより根本的なものでなければならない。信用不良者に適切な不利益を与えて制度金融圏内に吸収する方案やクレジットカード発給基準の強化は、たしかに表面的な効果はあるだろう。
しかし党政が最も効率的な方案中の一つであるとして推進中である年30〜40%の利子制限法は、慎重な検討が要求される。この法は債務者の権益保護の次元において必要なことには違いないが、私金融が一種の闇市場であることから、その効果は未知数である。さらに懸念されるのは、この法が復活すれば高利貸し業者は資金の供給を減らして一種の危険費用まで懐に収めようとする可能性が高いという点である。この場合、庶民は私債を借りるために、今よりもっと苦しいプロセスを経なければならなくなるということを、当局は念頭に置くべきである。
もちろん悪徳高利貸しで発生する問題の一次的な責任は個人にある。しかしこれだけ多くの庶民が高利貸し業者に足を運ばざるを得ないほどの昨今の経済状況を作った責任は、明らかに政府にある。政府は高利貸し問題で表面化した現象を除去する対症療法的な処方よりも、全般的な経済政策次元でこの問題に取り組んでこそ、根本的な解決が可能だということを念頭において欲しい。






