ソウル大学の教授10人中8人が、ソウル大学と韓国の大学が危機に陥っていると考えているという調査結果が出た。ソウル大学教授協議会の調査によると、教授たちは危機の主な原因を、一貫した教育政策がない、大学の自主性侵害、学問間の不均衡などを挙げた。教授たちの多くは中・長期的な学問政策を立てられないまま、随時かわる教育政策が、大学の混乱と危機を助長していると指摘している。21世紀に必要な先進高級人材を養成すると、1兆4千億ウォンの投資が決定している「BK(頭脳韓国)21」政策が、部署間での予算の浪費になってしまったのが代表的な例だ。教育発展5カ年計画や、国立大学発展計画も同様だ。
ソウル大学の教授たちは特に、最近発表された入試改革案が、過去半世紀の間、韓国の大学教育と研究を先導してきたソウル大学の役割を、なんの代案も無く崩すことになるかもしれないという懸念をあらわにしている。大学に対する政府の過剰な規制と関与も、教育環境をより劣悪にしている。大学の定員、入試制度、学科の増設など、すべてを教育官庁が左右する状況のもとでは、真の学問発展をなすことはできないというものだ。ソウル大学などの国立大学の場合、学長には独立した予算編成権や職員の人事権もない。
実用的な学問が強調され、人文学などの基礎的な学問が衰退しているのも問題だ。これは、学問の平均的な発展を妨げ、長期的には国家の競争力をも大きく阻害する要因として作用する。優秀な卒業生よりも、優秀な入学生の確保により大きな力を注いで来た大学側も、反省すべき点は多い。各種統計が語っている昨年の韓国の大学教育の現実は惨澹たるものだ。高等教育費の公共財源の分担率は、OECD(経済協力開発機構)加入国家の平均の3分の1にも満たない。全大学の半数が、教授の確保率が50%未満だ。教授一人当りの学生数は39.7人と、これは米国、ドイツ、スペイン、日本など、世界競争力年鑑によると、韓国の大学の競争力は調査対象47カ国のうち、最下位に近い43位だった。
国・公立であれ私立であれ、大学は基本的に自生的な学問の生産構造がなければならない。何よりも教授が創意性と専門性を発揮できる動機を誘発するシステムがなくてはならず、そのためには大学の自主性を無視した政策の全面的な再検討がなされなければならない。教育官庁はソウル大学の教授たちの声に耳を傾け、真に大学の生産性と競争力を高めることができる方法が何なのか、苦悶しなければないだろう。






