アラン・グリーンスパン米国聯邦の準備制度理事会(FRB)議長は、常に隠喩的で迂回的な言い方をする。彼の言葉の中で、断定的な表現を探すのは難しい。米国の財務長官の言い方にも曖昧で明らかにしないといった特徴がある。自分の一言が市場やアメリカの経済全般に及ぼす影響を心配するためだ。
李起浩(イ・キホ)大統領経済首席秘書官は、21日、ソウルエコノミストクラブが主催した朝さん会で、「近いうちに新たな銀行間の合併があるだろう」と話した。企業間合併とは、それが完全に出来上がる前までは極少数の関係者のみが分かる事。協商の過程でうわさが立つと当該企業は大変厳しい状況に置かれると共に、ややもすれば、合併自体が霧散となる恐れもある。それで、会社では合併を言わば「発端、展開、クライマックスを全て切り捨て、結末だけがある奇妙なドラマだ」と言う。
李首席の発言は、市場に、政府が再び他の銀行間合併を推進しているとの意味で捉えられた。銀行はショックをも受けたかのように、一斉にこの事実を否認し始めた。同日開かれた「金融機関最高経営者研さん会」でも李首席の発言は話題となった。
陳稔(チン・ニョム)経済副総理は、李首席の発言の真偽を問われ、孔子の言葉を引用しながら答えた。「その地位にいなくば、それについて論ずるな(子曰不在其位不謀其政)」。そういう発言をするにふさわしくない地位にある者の慎重を期しない言行を指摘したものだ。
李首席の言い誤りは今回に限らない。昨年末、信用金庫全般に緊張感が高まった際、「信用金庫の事故がもう1、2カ所ある」と話して、取り留めようのない預金引き出し事態をもたらしたりもした。当時、当局が素早い収拾に取り掛からなかったならば、信用恐慌をも招きかねなかったとする推測もあった。
「三思一言」という言葉は、地位が高まれば高まるほど銘記すべき格言だ。高位官僚の失言を単なるハプニングと受け止めるには、韓国の金融環境は未だにあまりにも不安定だ。






