《ジョージ・ブッシュ米大統領当選者は、20日大統領に就任する。保守的なブッシュ政府の発足は、急変している朝鮮半島の情勢にもかなりの影響を及ぼすと見られる。ブッシュ政権の対朝鮮半島政策を検討し、南—北—米の三角関係にどんな影響を及ぼすだろうか具体的に点検する。<編集者>》
米国のジョージ・w・ブッシュ共和党政府の朝鮮半島に対する今後の政策を推測し得る‘試金石’は、94年に結ばれた朝米ジュネーブ基本枠組み条約である。
‘基本枠組み条約’という名称からもわかるように、ジュネーブ基本枠組み条約は、これまでの6年間、南—北—米の全体の関係を調整する基本となっていた。米国はこの枠組みにもとづいて朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の大量破壊兵器の拡散を防止するために、包容を基本としたペリープロセスを推進し、韓国もキム・デジュン(金大中)行政府の幕開けとなりながら「太陽政策(太陽の暖かい日差しのような政策で北朝鮮を包み込むという政策)」を基調にした対北包容政策を繰り広げてきた。
という事で‘基本枠組み条約’が揺るがされるということは、これまでに進められてきた南—北—米の関係を94年の状況に戻してしまう可能性が高く、3者間に新たな緊張関係を生出す可能性をも意味する。
ジュネーブ基本枠組み条約に注目しなければならないのは、‘力による平和’と‘徹底した相互主義’をうたっているブッシュ政府が発足する前に、これを再検討すべきだと言う意見が早くも出ているからだ。共和党は、これまで引き続けて「ジュネーブ基本枠組み条約は北朝鮮の核開発を中断させられなかった」として、北朝鮮への不信感を表明してきた。
日本の日本経済新聞は6日、「ブッシュ次期政府が94年核凍結の代価として、北朝鮮に軽水炉を提供するとしたジュネーブ基本枠組み条約の再考を検討している」と伝えた。
これについて、国防総省の鷹派であるウォールフォウィッツ副長官指名者は、「米国は本土ミサイ防衛システム(NMD)を本格的に構築し、北朝鮮に建設している軽水炉を火力発電所に転換する事も検討すべきだ」と主張した。
これはジュネーブ基本枠組み条約の枠を変えると言う意味である。彼の発言は単純に思えば、原子力発電所を火力発電所に代替しようという意味にも捉えられるが、実務的には97年から始まった軽水炉工事を根本から再検討しようという問題を抱えている。
軽水炉供給協定を新たに締結し、朝鮮半島エネルギー開発機関(KEDO)の事業そのものを全面的に修正しなければいけないのだ。軽水炉の代わりに火力発電所を建設する事になれば、米国としては代替エネルギー(重油)支援の負担から免れるが、火力発電所建設以降、燃料提供の問題はそのままKEDOの負担になってしまう。
こうなれば北朝鮮は米国の‘約束違反’を理由に、最悪の場合は核凍結を解除する可能性もある。これはジュネーブ基本枠組み条約の破棄を意味する。この場合、朝米の関係は今までとは180度変わり、北朝鮮との包括的な交渉が含まれているペリープロセスも中断する可能性が高い。
しかし、大方の専門家が、「米朝がこのような最悪の事態は招かないだろう」と評価している。ジュネーブ基本枠組み条約の破棄で、北東アジアに緊張事態が形成されるのは米国の国益にそぐわない上、ブッシュ政府が発足してもペリープロセス以上の対策を出すのは難しいからだ。北朝鮮も核の再開発で強硬な姿勢の米国を刺激すれば、経済回復はもちろん体制維持にも致命的な結果をもたらしかねない。外交安保研究院のソ・ドンマン(徐東晩)教授は、「アメリカの新たな外交安保チームは、過去の立場からではなく実質的な立場に立って政策を担当すれば、ジュネーブ基本枠組み条約の破棄を始めとする急激な変化を試みないはずだ。今後、北朝鮮の交渉に取り組む際の態度などが米国の対北政策の変化に影響を及ぼすだろう」という見解を示した。
金影植(キム・ヨンシク)記者 spear@donga.com






