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民・官・軍の力が旅客船火災事故防ぐ

Posted January. 17, 2001 18:12,   

警察官は火災の発生を素早く判断、海軍は迅速に出動し、乗客らは落ち着いた態度だった。

乗客57名と乗務員8名の65名を乗せた白リョン(ベクリョン)〜仁川(インチョン)航路の超快速船デモクラシー2号(396t級)で火災が発生したのは、17日午前8時20分頃。当時、旅客船1階の客室には、仁川中部警察署大青(デチョン)支署のチョン・ジョンイク巡査とパク・デヒョン警長がいた。チョン巡査は、小青(ソチョン)島への派遣勤務からの帰りで、パク警長は暴力行為の被疑者(30、女性)を連行中だった。

デモクラシー2号が大青島を出発し、小青島へと向かっている途中、チョン巡査が客室の裏の喫煙室で煙草を吸っていたところ、船舶後方の機関室から煙が出ているのを発見した。

エンジンのトラブルだと言う乗務員の案内があったが、真っ黒い煙を見て重大事故だと判断したチョン巡査は、携帯電話で大青支署に連絡、異常を知らせ、それと同時に船長のピョン・ジョングァンさん(53)は、旅客船を近接護送していた海軍のチャムスリ高速艇に緊急無線を送った。

火の手が徐々に広がり、客室内にも黒い煙が入ってきた。最初は悲鳴をあげていた乗客らも、海軍の艦艇が救助に向かっているので落ち着くようにという乗務員の案内に従い、秩序を守った。

チョン巡査らは乗客を客室前方の出口の方へ速やかに避難させ、火災発生から5分後には海軍の高速艇が到着した。そして、まず子供と女性を艦艇に避難させた。

引火性の強い繊維強化プラスチック(FRP)によってつくられた旅客船は、火災発生後2時間余り経った午前10時35分頃沈没した。

ある乗客は「一人の被害者も出なかったのは民・官・軍が一つになって力を合わせた結果だ」と語った。



朴正奎(パク・チョンギュ)記者 jangkung@donga.com