与野党間の対立の争点が、民主党議員3人の自民聯(自由民主連合)への「貸出し移籍」の件から、検察による旧安企部(国家安全企画部、現国家情報院)資金捜査へと移行し、その争いは際限なく拡散しつつある。そのあおりを受け、米国の金利引下げでせっかく再生の兆しが見えていた経済は再び悪化し、改革と構造改革も後退している。国民の不安と政治不信は日増しに深まり、このままでは国全体が破綻に直面するのではないかという懸念の声が高まりつつある。
もちろん我々は、民主党による議員レンタルと検察による旧安企部資金の旧与党流用に対する捜査を、同一線上に置いて見てはいない。国家安保に使われるべき情報機関資金が特定政党の選挙資金に転用された事件は、このような事件が今後二度と起きないようにするためにも徹底した捜査が必要だ。しかし旧安企部資金の捜査が、民主党議員レンタルという政治的汚点から目を背けさせるための検察の企画捜査のように映り、現在の際限のない政争に発展するに至ったことに対し、我々はまず与党の責任を問わざるを得ない。
金大中(キム・デジュン)大統領は4日、与野党首会談で「検察に対して捜査をしろだのするなだのと指示することはできない。検察が独立性を保って捜査すべき」と述べた。しかし金重権(キム・ジュングォン)民主党代表は翌日、「 (新韓国党) 選挙対策委員会の議長だった李會昌(イ・フェチャン)ハンナラ党総裁が、知らないわけがない」とし、まるで捜査結果を知っているかのような発言をした。民主党の金栄煥(キム・ヨンファン)スポークスマンは「97年の大統領選の際にも安企部資金が(旧与党に)投入された可能性が高い」とさらに踏み込んだ発言をした。それに対してハンナラ党は「李會昌潰しのための陰謀である」とし、「(金大統領に関連する)3大秘密資金疑惑も同時に明らかにせよ」と反論している。
実際、ハンナラ党が主張する3大秘密資金疑惑のうちの一つである20億+αのケースだけを見ても、当時の盧泰愚(ノ・テウ)大統領が金大中にポケットマネーからそれほどの巨額を渡したとは考えられない。少なくとも正当な金でないことだけは確かである。あとの二つの疑惑も解明しようとするならきりがないだろう。しかし今、過去の政治資金疑惑を一度に明らかにするために国力を消耗している場合だろうか。これ以上この事件の捜査が政治的争いに拡散してはいけない。
朴舜用(パク・スンヨン)検察総長も政治的攻防の中断を要求し始めた。この場は検察の捜査に任せるべきである。よって姜三載(カン・サムジェ)ハンナラ党議員は、検察の召還に応じるべきである。国民の不安感と憤りを先に考えてほしい。






