韓国人なら誰もが知っているはずの話だが、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)では犬の肉を`ダンゴギ(甘い、美味しい肉)'という。何故だろう。その理由をつい最近になって聞き付けることができた。「犬は人間のためにいろいろ有益なことをしてくれるので、`ダンゴギ'と呼ぶようにせよ」との金日成(キム・イルソン)前北朝鮮首席の指示によるものだという。
北朝鮮を訪問した専門家からこの話を聞いた当時には、はにかむ思いをさせられた。政治面を担っているデスクとして、それほどのことも知らなかったのか。恥じらいは時間と共に膨らんでいった。我々は北朝鮮をどれほど知った上で報道しているのだろう。
米国記者の中では、年末に`反省文'を書く人々をしばしば目のあたりにする。一年間自分の書いた記事の正確性と公正性を振り返ってみる送年コラムがそれだ。`反省文'は経済部記者がよく書く。株価や景気の予測に関する自分の記事が正しかったかどうかが年末には大方はっきりとしてくるからである。
僭越ながら、彼らの真似をしてみる。南北関係の激変の中で、我々が取り扱ってきた多くの記事は、果たして正確で公正だったのか。
誰彼なしに明らかに誤った解釈をした幾つかの事件を思い出すことで、恥じらいを忘れてみたい。
北朝鮮軍の実力者である趙明禄(チョ・ミョンロク)総政治局長が10月米国を訪問した時に、彼は普段着姿であった。しかし、ホワイトハウスを訪問する時だけは軍服に着替えた。これをおいて韓国のマスコミは「北朝鮮の軍部が朝米関係の進展を支持していることを表明するため」だと解釈した。
しかし、正しい解釈ではなかった。北朝鮮の立場では、米国は依然として主要な敵国であり、ホワイトハウスは帝国主義の本山である。米帝国主義の心臓部に立ち入りする北朝鮮軍の将軍が軍服以外に何が着られよう。趙明禄の軍服は言ってみれば「アメリカ、笑わせるなよ、この帝国主義者め」との無言のデモであり、堂々さの見せ付けであったのだ。
米朝関係の急変の兆しが見え隠れした時、ほぼ条件反射的に登場したのが、例の`韓国疎外論'であった。過去40年間、我々を苦しめてきたこの疎外論は「韓国は停戦協定の当事国ではないために、北朝鮮と米国が韓国を排除して平和協定を締結するかもしれない」との懸念に要約される。
冷戦の遺物である`韓国疎外論'は、オルブライト米国務長官が10月ピョンヤンを訪問した時にも相変わらず前面舞台に登場した。とはいえ、古くから理論も論理も変わってきている。高麗大の柳炳華(ユ・ビョンファ)教授の`連合軍理論'もその一つである。1943年、連合軍総司令官だったアイゼンハワーがシチリアでバグドリア・イタリア軍総司令官と休戦協定を締結した際、アイゼンハワーは米国のみを代表したのではなかった。彼は連合軍全体を代表したのである。つまり、連合国はその一国一国がシチリア協定の当事国になるわけだ。
韓国は国連軍の一員として韓国戦争で戦った。李承晩(イ・スンマン)大統領は国連軍司令官だったマッカーサーに韓国軍の作戦権を移譲し、国連もこれを認めた。よって、韓国は当然停戦協定の当事国である。我々がそう信じてこそ相手も信じてくれるものだ。自ら冷戦的な敗北主義に追い込む必要はない。
無知と偏見による不適切で不充実な解釈はこれ以外にも多いだろう。場合によっては、多数の北朝鮮専門家もあまり役に立たなかったこともある。実際、真の意味での北朝鮮専門家と呼べるほどの人もそう多くはいないはずだが。
来年には反省文を書かなくてもすむように頑張るつもりだ。北朝鮮問題を取り扱う全ての人がそう念願していると信じたい。






