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韓国の暗号資産出来高がコスピの2倍に

Posted March. 13, 2024 08:43,   

Updated March. 13, 2024 08:43

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「最近、周りからビットコインで車1台分を稼いだという話をよく聞きます。うらやましくて、今からでも買うべきか毎日悩んでいます」

会社員のキム氏(38)は今年初め、「米ビットコインの現物上場指数ファンド(ETF)の承認ニュースを見たとき、ビットコインを買わなかったことを一生後悔している」と嘆いた。キム氏は当時、ビットコインに投資していたら、現在の収益率は約70%に達しただろうと話した。

今回のビットコインの上昇を見ながら、株式より暗号資産のほうを好むようになったという人も少なくない。また別の会社員のソ氏(32)は、「かつては、暗号資産は変動性が大きく、信用できない資産だと思っていたが、現物ETFや半減期などの材料があれば、暗号資産が株式よりはるかに多く上がるという信頼ができた」とし、「価格が下がれば、すぐに買おうと、取引所のアカウントもあらかじめ作っておいた」と話した。

●「ビットコインの百万長者」が毎日1500人ずつ登場

最近、ビットコインの価格が高止まりを続け、暗号資産市場に史上最大規模の資金が集中している。11日(現地時間)、暗号資産中心の資産運用会社「コインシェアーズ」によると、先週、暗号資産市場に27億ドル(約3兆5370億ウォン)が流入した。このうち26億ドルは、ビットコインに流れた。年明け以降、約3ヵ月間、暗号資産市場には約103億ドルが流入したが、これは2021年の年間流入額(106億ドル)に近い規模だ。2021年はビットコイン価格が、当時史上最高値である6万9000ドルまで高騰し、「好況期」をむかえた年だった。

「ビットコインの百万長者」も増えていることが分かった。暗号資産分析会社のカイコリサーチは、100万ドル(約13億ウォン)相当を保有しているビットコインウォレットが、毎日約1500個生成されていると分析した。今年の最高記録は1691個の「百万長者の財布」があふれた今月1日だ。

●米現物ETFに続き、英ETN承認も好材料

ビットコインの価格を引き上げる最大の要因は、現物ETFを通じての資金流入だ。現物ETFを上場させた資産運用会社は、ビットコインを直接買収して保有していなければならないが、世界最大の運用会社であるブラックロックが、2ヶ月間でビットコイン約20万個を買い入れたことが確認された。コビットリサーチセンターのチョン・ソクムン・センター長は、「現物ETFを通じて、伝統金融圏で管理されていた資金が簡単に暗号資産に流れ込む道が開かれた」と説明した。

米国に続き、英国までがビットコインの制度圏資産への編入を予告し、価格上昇を煽った。11日、英金融監督庁(FCA)は、証券取引所が暗号資産基盤の上場指数証券(ETN)を登録すると申請すれば、これを差し戻さないと明らかにし、事実上暗号資産ETNの発行を承認した。ETNとは、基礎資産の収益率に追従する派生商品で、証券会社が発行して上場される。米経済メディアCNBCは、「ビットコイン高を主張する人たちは、ETNで暗号資産市場に資金が追加で流入すれば、今後の価格に肯定的影響を及ぼすと見ている」と報じた。

●ビットコインは「来年は2億」対「調整期を迎える可能性も」

ビットコインは前日、暗号資産取引所のアップビットで初めて1億ウォンを超えて以来、12日午後3時25分基準で1億68万ウォンで取引されている。ビットコインが「1億ウォン時代」をむかえた暗号資産市場では、バラ色の予測があふれている。

昨年初め、ビットコインが今年12万ドル(約1億5720万ウォン)まで値上がりするだろうと予想していた英スタンダードチャータード(SC)は、「今年初めは、ビットコインが2025年は20万ドル(約2億6200万ウォン)まで跳ね上がるだろう」と予測値を高めた。世界的ベストセラー「金持ち父さん 貧乏父さん~アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学」の著者ロバート・キヨサキは、ビットコインは今年は30万ドル(約3億9300万ウォン)の突破も可能だと見通した。

一方、ビットコインの価格が過度に上がった状況で需給が減少すれば、調整期を迎える恐れがあるという懸念も出ている。NH投資証券のホン・ソンウク研究員は、「現在、ビットコイン価格は需給で動いているが、需給が減れば価格は下がるしかない」とし、「ビットコインは変動性も高く、投資に注意しなければならない」と指摘した。


シン・アヒョン記者 abro@donga.com