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「監視所とJSA再武装」、北朝鮮の狙いを正確に読み取って対応しなければ

「監視所とJSA再武装」、北朝鮮の狙いを正確に読み取って対応しなければ

Posted November. 29, 2023 08:58,   

Updated November. 29, 2023 08:58

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北朝鮮軍が、2018年の南北軍事合意に基づき試験的に撤去した非武装地帯(DMZ)内の監視所11ヵ所に先週から兵力と重火器を再び投入し、監視所を設置するなど復元に着手したことが分かった。非武装の板門店(パンムンジョム)共同警備区域(JSA)内の北朝鮮側警備兵も拳銃を携帯したほか、西海(ソへ・黄海)地域の北朝鮮軍の海岸砲の砲門開放の回数も大幅に増えたという。これに対し、韓国軍も28日、全軍主要指揮官会議を開き、監視所の復元など軍事的対応措置を行うことを決めた。

北朝鮮の監視所復元とJSA再武装は、北朝鮮が先週、南北軍事合意の破棄を宣言し、「軍事境界線(MDL)地域に強力な武力と新型軍事装備を前進配備する」と予告した通りだ。監視所の破壊とJSAの非武装化は、南北軍事合意の象徴的な措置と評価された。北朝鮮はこのような合意から無力化し、5年前の状況に戻した後、徐々に軍事的対峙のレベルを高めていくものとみられる。まだ無反動砲など重火器の再投入に留まっているが、今後、休戦線付近に戦術核ミサイルのような新兵器の配備や砲射撃・軍事訓練の再開などの武力示威を行う可能性もある。

このような脅威に韓国軍の対応も避けられなくなった。軍は先週、南北軍事合意の一部条項(飛行禁止区域)の効力を停止しながらも、最前線の監視所とJSAの再武装は北朝鮮を過度に刺激する恐れがあるため、慎重な態度を見せた。しかし、北朝鮮が先に敏感なカードを出したため、韓国も対応せざるを得なくなったのだ。ただし、監視所の復元は北朝鮮の奇襲攻撃にさらされるほかないため、徹底した警戒と火力待機などの対策を講じなければならない。

休戦線付近の衝突防止膜がなくなり、南北間の軍事的緊張は高まって、偶発的な衝突の可能性も大きくなった。北朝鮮は不意の奇襲だけでなく、偶発を装った挑発のようなグレーな戦術で韓国を試そうとするかもしれない。今こそ、軍が堅固な力と意志、態勢をもとに成熟した対応力を発揮する時だ。徹底した監視と断固たる備えで、無謀な挑発に厳しい代償を払わせなければならない。さらに、北朝鮮の狙いを正確に読み取り、適切な対応で危機を管理するのも軍の役目だ。