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「BTSのジョングク、かつてならジョンと呼ばれたはず、K-POPが認識を変える」

「BTSのジョングク、かつてならジョンと呼ばれたはず、K-POPが認識を変える」

Posted November. 21, 2023 09:05,   

Updated November. 21, 2023 09:05

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「防弾少年団(BTS)のジョングク?韓流ブームの前なら、名前そのものを『ジョン』に変えて紹介していたはずです」

米イェール大学社会学科のグレース・カオ教授(55)は14日、米イェール大学図書館で行われた東亜(トンア)日報とのインタビューで、「米国社会で、どこで何をしても、『なぜ韓国なのか』という質問自体が減った」としたうえで、このように述べた。韓流の影響によって米社会全般で韓国に対する受容性が高まっていることを強調したのだ。カオ教授は、この日開かれた「第1回高麗(コリョ)大学・イェール大学フォーラム」で司会者を務め、討論を進めた。

カオ教授は、ペンシルベニア大学とイェール大学で人種や民族、移民について研究してきた社会学者だ。現在、イェール大学では、「階層化と不平等実証研究センター(CERSI)」のセンター長を務めている。2021年からは、イェール大学の新入生を対象に、1980年代の英ニューウェーブ(1970年代半ば、英国で登場したロック音楽ジャンル)と2020年代のKポップを比較し、社会学的に分析する授業を行っている。

カオ教授は、「定員が15人程度のセミナー授業だが、いつもいっぱいになる」とし、「学生たちに毎週K-POP30曲ずつを聞いてくる課題を出すので、学期の終わりには350曲程度を聞くことになる」として笑った。カオ教授の授業では、ソ・テジがデビューした1990年代まで遡り、Kポップの始まりからアイドル誕生システムまでを網羅して扱う。

最近は、Kポップの新人グループを授業に招待したこともある。カオ教授は、「今夏、韓国に行って、放送局別の音楽番組を全て観覧した」とし、「その時、たまたま『トレンドジー(TRENDZ)』というグループのマネージャーと知り合い、オンライン会議で授業を参観してほしいと要請した」と話した。

カオ教授は、BTSをきっかけに、Kポップブームの現象を社会学的に分析し始めたという。最初は韓国から留学に来た教え子たちから韓国語を学んだ。カオ教授は、「新型コロナの拡大時期に、映像コンテンツの消費がぐんと増えたが、BTSがその当時、すでに数多くの映像を制作して掲載したことも、BTSファン層が急増できた要因となった」と説明した。

カオ教授は、Kポップがアジア系米国人の人種経験にどのような変化をもたらしたのかに注目する。カオ教授は、「米国文化からアジア人が疎外されることに対して問題意識があった」とし、「日本文化が人気を集めた時もあったが、あくまで下流文化に留まっていて、Kポップのようにビルボードチャートに上がり続けたことはなかった」と話した。カオ教授は、「最近実施したアンケートで、米国人の60%が韓国ドラマを1つ以上視聴していると答えるほど、米国内での韓国コンテンツの消費が多い」と話した。


チェ・フンジン記者 choigiza@donga.com