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ルハンスクとセバストポリ

Posted November. 22, 2022 08:44,   

Updated November. 22, 2022 08:44

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ウクライナ戦争がいつ終わると思うかという質問をよく受ける。いつ終わるかは分からないが、ロシア側に終戦を強要できる決定的なポイントが2つある。東部戦線のルハンスクだ。イジウムを奪還した後、スラヴャンスクを通ってセベロドネツクを経てルハンスクとドネツクにまで行けるといいが、圧倒的な戦力でない以上、容易ではない。歴史的にロシア軍と戦う時は、勝利をつかんだからと力で強行してはならず、最後まで戦術的な動きで揺さぶらなければならない。

故に直進ではなく迂回と圧迫だ。現在、スバトボ側に戦線が形成されているが、スタロビルスク側に進出すると、ルハンスク、セベロドネツクが圧迫され、南側のドネツク地域も負担が大きくなる。

南は当然、クリミア半島である。ヘルソンから撤退したが、ロシアのドニエプル川の防衛線は危うい。クリミア半島には防衛地形がない。ウクライナ軍が川を越えれば、クリミアの南端までは遠い。しかし南部に恐るべき要塞が立ちはだかっている。セバストポリだ。クリミア半島と黒海を掌握するための要衝地で、ここではすでに2回の伝説的な戦闘が繰り広げられた。1853年、ロシア、オスマン帝国とイギリス、フランス連合軍の間で行われたクリミア戦争だ。英仏連合軍は、セバストポリを囲んで攻撃した。最後に陥落はさせたものの、勝者敗者を問わず、莫大な犠牲を出した悪夢の戦闘として記録される。英仏連合軍の死傷者が13万、ロシア側が10万人だった。戦争全体の死傷者の半分がセバストポリから出た。

第二次世界大戦中にはドイツの名将マンシュタインが、ロシア軍が守るセバストポリを包囲した。ドイツ軍は簡単に勝つと思ったが、包囲戦はなんと10ヵ月間続いた。12万のロシア軍は死亡したり捕虜になったりした。ドイツ軍も12万の死傷者を出した。現在セバストポリはロシアの黒海艦隊の駐留地としてさらに要塞化されている。この悪夢の戦いがまた起こるのか。セバストポリを陥落させなくても、状況がここまで来れば、ロシアは戦争を続ける動力を失うだろう。どの都市の前で戦争が終わるのだろうか。