Go to contents

元兄弟福祉院院長家族が豪州に140億ウォンのスポーツ施設を所有、豪州紙報道

元兄弟福祉院院長家族が豪州に140億ウォンのスポーツ施設を所有、豪州紙報道

Posted September. 06, 2022 08:55,   

Updated September. 06, 2022 08:55

한국어

豪州紙「オーストラリアン」が韓国の兄弟福祉院事件に注目し、主犯だったパク・イングン元院長(写真)の家族が、シドニーに約140億ウォン規模のゴルフ練習場とスポーツセンターを所有していると報じた。兄弟福祉院事件は、先月、「真実・和解のための過去史整理委員会」(過去事委)が35年ぶりに国の責任を認めた代表的な人権じゅうりん事件だ。

同紙は5日(現地時間)、「『イカゲーム』の家族追跡に乗り出した生存者たち」という見出しの記事を1面と4面に掲載した。兄弟福祉院事件をネットフリックスシリーズ「イカゲーム」になぞらえたものだ。同紙は、「豪州に住んでいるパク氏家族が、シドニーに1500万豪州ドル(約140億ウォン)規模のゴルフ練習場と総合スポーツ施設を所有している」とし、「彼らは、資産の出どころに関する調査を受けるために韓国に帰らなければならないという要求を拒否している」と伝えた。

パク氏は、1975年から1987年にかけて孤児やホームレスなど3000人余りを釜山(プサン)の兄弟福祉院に監禁して強制労働をさせた容疑で起訴された。1989年、最高裁で無罪判決を受けた後、豪州に移民したという。同紙によると、パク氏は豪州で教会を運営し、1995年に190万豪州ドル(約18億ウォン)をかけてシドニー西部のゴルフ練習場とスポーツ施設を買い入れた。体育館やテニスコート、スカッシュコートなどを備えたこの施設の大きさは、約8万平方メートル(約2万4200坪)に達するという。

この施設は、パク氏が2016年6月に死亡した後、パク氏の末娘と婿などの所有になっているという。2020年基準で同施設の賃貸収益は年間40万豪州ドル(約3億7000万ウォン)以上に上ることが明らかになった。同紙は、現在、国を相手取って損害賠償訴訟を進めている被害者たちが、パク氏家族を相手取って訴訟に乗り出す見通しだと報じた。

同紙は、「兄弟福祉院の収監者たちは殴打され、数時間も逆さ吊りにされるなど残酷な虐待にあった」とし、「福祉院の監督官たちは、彼らに対する暴力をあたかも遊びのように思っただろう」と報じた。また「ホームレスまたはアンラッキーな人たちが街で拉致され、命をかけて死生決断の決闘を繰り広げるドラマである『イカゲーム』と似ている」と伝えた。

兄弟福祉院事件に対する真相調査を進めてきた過去事委は先月24日、「兄弟福祉院事件は、国の不当な公権力行使による人権侵害事件だと結論付けた」と正式発表した。当時、政府が兄弟福祉院の人権じゅうりんの実態を知りながら黙認してきた責任を認めたのだ。真相調査の結果、兄弟福祉院で強制労働と殴打などで死亡した死亡者105人が追加で明らかになり、確認された死亡被害者は計657人に上る。


シン・アヒョン記者 abro@donga.com