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1億人の1日の飲み水が人工雪に、北京「反環境五輪」論議

1億人の1日の飲み水が人工雪に、北京「反環境五輪」論議

Posted February. 07, 2022 08:36,   

Updated February. 07, 2022 08:36

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中国が、2022年の北京冬季五輪のすべての雪上競技を人工雪で行うことを決め、環境への影響が懸念されている。今大会の人工雪の量は1億人が1日に飲む水の量に匹敵し、競技場近隣の住民の水不足事態が起こるという見方もある。中国は北京五輪の開幕式で、聖火を小さくして「環境にやさしい五輪」を強調したが、これとは対照的なことが起こっているのだ。

 

米CNNは5日、今大会が冬季五輪を開くのに適していない気候で行われており、地球温暖化による気温上昇まで重なって、人工造雪により多くの電力と水が消耗されると報じた。国際オリンピック委員会(IOC)によると、今回の五輪で人工雪を作るために約4900万ガロン(約1億8548億リットル)の消耗が予測される。これは約1億人が1日に飲む水の量に匹敵する。

屋外種目が行われる地域の多くが今冬、降雪量が少なく、人工雪への依存が高まっている。屋外種目が行われる張家口地域は、普段も年平均の降雪量が200ミリにすぎない。1人当たり使用可能な水の量が中国全体平均の5分の1にも及ばない乾燥した地域だ。これに先立ちブルームバーグは、同地域のスキー場を満たすには200立法メートルの水が必要だが、53立法メートルしか確保できていないと報じた。

中国は、「環境にやさしい五輪」を実現したと自画自賛するムードだ。4日の開幕式で五輪史上最も小さな聖火を登場させた張芸謀総監督は、「燃料が大量に使われる大型聖火ではなく、中国政府の環境親和的なアイディアを伝えた」と述べた。


キム・スヒョン記者 newsoo@donga.com