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「送り返したファイル」「覚えていない」、告発教唆「白を切る」で口裏を合わせたか

「送り返したファイル」「覚えていない」、告発教唆「白を切る」で口裏を合わせたか

Posted November. 04, 2021 09:08,   

Updated November. 04, 2021 09:08

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いわゆる「告発教唆」疑惑の核心とみられた孫準晟(ソン・ジュンソン)検事と野党「国民の力」の金雄(キム・ウン)議員が相次いで高位公職者犯罪捜査処(公捜処)の召喚調査を受けた。捜査に着手して55日が経った。当事者の非協力、中途半端な令状請求など紆余曲折の末、直接調査が行われたが、疑惑の解消には道は遠い。

「孫準晟送信」というテレグラムの出処表示のために、最初の告発状作成者と疑われている孫氏は容疑を否認し、「最高検察庁の捜査情報政策官時代、犯罪情報の提供を受けることが多かった。情報提供を受け付けなかったということを明確にするために情報提供者にファイルを送った」と説明したという。当時の状況は思い出せないが、誰かが告発状を送ってきて「返送」などの方法で断ったが、返送されたファイルが違う経路で金氏に伝わった可能性があるということだ。

問題の告発状を情報提供者のチョ・ソンウン氏に伝えた金氏は、「(当初、告発状を作成した)提供者と経緯は正確に覚えていない」と話した。そして、「告発教唆は実体がない」と主張した。「(チョ氏が公開した)録音に尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検事総長の指示内容はない」、「最高検察庁が(私に告発状を)渡したなら、なぜ最高検察庁に上手く話すと言うだろうか。辻褄が合わない」と説明した。

2人の説明は依然として苦しい。孫氏側の論理に反し、テレグラムには「返送」機能がない。「孫準晟送信」の表示が捏造された形跡もない。どのような理由で発信者表示になったのか明快な説明になっていない。金氏は、「告発状草案を私たちが作って送る」とまで言った。にもかかわらず思い出せないという言葉だけを繰り返すので、何か隠していることがあると疑いを受けずにはいられない。

白を切って時間をかせぐ戦略なのかもしれないが、告発教唆疑惑は検察権の私有化論議と相まって、あいまいに見過ごすことができない事案だ。「最高検察庁が無理に受けたようにしろ」など金氏の録音ファイルには軽く見過ごせない内容が少なくない。「私たち」の実体究明に公捜処の自尊心がかかっている。朴智元(パク・チウォン)国家情報院長が関与したいわゆる「情報提供教唆」疑惑も共に明らかにしなければならない。