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金与正氏が国務委員に昇進、対南・対米交渉の前面に立つ模様

金与正氏が国務委員に昇進、対南・対米交渉の前面に立つ模様

Posted October. 01, 2021 08:31,   

Updated October. 01, 2021 08:31

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の妹の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長が、北朝鮮権力の核心である国務委員会の委員に選ばれた。金与正氏が「ナンバー2」の地位を固め、今後、韓国、米国との交渉の前面に登場するとみられる。

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は30日、平壌(ピョンヤン)万寿台議事堂で29日に開催された最高人民会議第14期第5回会議で、「金与正代議員を国務委員会委員に選出した」と報じた。国務委員会は、北朝鮮の最高政策指導機関で、国家全般の事業、重要幹部の任命または解任、外国と結んだ重要条約の批准および破棄など国政全般を掌る。金正恩氏を含め15人以内の権力核心エリートで構成される。

今回の昇進で、金与正氏が「ナンバー2」にふさわしいポストに就いたことで、対外的役割が一層強化されると、専門家たちは見ている。金与正氏は今年1月に開催された労働党第8回大会で、党政治局候補委員から外され、党第1副部長から副部長に降格した。しかし、情報当局は「対南対米業務を総括する金与正氏の地位は変わっていない」とし、「実質的ナンバー2」と評価してきた。

金与正氏が国務委員に昇進し、北朝鮮が既存の外交ラインを入れ替え、「通南排米」戦略を強力に推進する可能性も出ている。世宗(セジョン)研究所北朝鮮研究センターの鄭成長(チョン・ソンジャン)センター長は、「米国通の崔善姫(チェ・ソンヒ)第1外務次官が国務委員から脱落し、対南政策に深く関与してきた金与正氏が国務委員に選出された」とし、「金与正氏が長官級の国務委員になり、韓国の統一部長官や米国の国務長官を相手にするだろう」と分析した。

金正恩氏の最側近の趙甬元(チョ・ヨンウォン)党組織書記と軍部序列1位の朴正天(パク・ジョンチョン)氏も今回の最高人民会議で国務委員入りした。


崔智善 aurinko@donga.com