Go to contents

[社説]「ナッツリターン」趙顯娥波紋が、財閥後継教育に与える教訓

[社説]「ナッツリターン」趙顯娥波紋が、財閥後継教育に与える教訓

Posted December. 13, 2014 10:51,   

한국어

いわば、「ナッツリターンの出来事」で物議をかもしている大韓(テハン)航空の趙顯娥(チョ・ヒョンファ)前副社長が昨日、国土交通部の調査を受けるために出頭し、「乗務員と事務長に直接謝りたい」と語った。趙前副社長は、化粧気のない顔に、頭を垂れたまま、小さな声で取材陣の質問に答えた。父親の韓進(ハンジン)グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長も、同日記者会見を通じて、国民に謝罪し、許しを請った。趙副社長は、大韓航空の副社長から退いたのに続き、韓進グループのほかの系列会社の代表と登記取締役のポストからも退陣する。

趙前副社長は5日、米ニューヨーク発大韓航空ファーストクラスで、ナッツ類の提供サービス問題を巡り、乗務員や事務長を叱責し、離陸準備中の航空機を回航させて事務長をおろし、波紋が起きた。

250人あまりの乗客が乗っていた飛行機を回航させ、事務長を降ろした行為は、明白に間違った行為だ。趙福社長が、乗務員や事務長に人格侮辱的な言葉や行動をしたという主張も出ている。事件が公開された後、大韓航空は、オーナーの長女の趙副社長を意識して、事件を縮小し、言い訳に徹して、事態を悪化させた。

苦難の中で起業した創業1世代や父親の困難を目にしてきた2世代とは違って、3、4世代は、生まれた時から、苦労を知らずに成長した。謙遜で礼儀正しい人たちも多いが、間違った選民意識の中で自分勝手に振舞う人も少なくない。オーナー家の経営陣らがいくら間違った行動をしても、企業内で直言やけん制ができない韓国的企業文化の弊害も、今回再び明るみに出た。今回の事件で、趙前副社長の個人はもとより、大韓航空を始めとする韓進グループ全体が大きな打撃を受けた。国内外での大韓航空のイメージも失墜し、役員や従業員らは心の傷も負った。「趙顯娥波紋」が、反企業の空気をなおさら煽るだろうという懸念も少なくない。

今回の出来事は、モバイル版社内匿名掲示板「ブラインド」の大韓航空の掲示板に、「下りろ!」というタイトルの書き込みが掲載され、伝わり始めた。かつてなら、埋もれたはずのオーナー一家の横暴さが、SNSの発達ですぐに公開される世の中になった。各企業のトップらは、子息らが間違った特権意識を持たないよう、企業や家庭での教育をしっかりさせ、経営能力や人格的品性に基づいて玉石を見分けて、経営に参加させるべきだ。