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検察の「高級バッグ捜査」、冷淡と言われるぐらいにせよ

検察の「高級バッグ捜査」、冷淡と言われるぐらいにせよ

Posted May. 06, 2024 09:04,   

Updated May. 06, 2024 09:04

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李沅䄷(イ・ウォンソク)検事総長は最近、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏が尹大統領就任直後の2022年9月に受け取った300万ウォン相当の「高級バッグ」について、捜査チームを編成して迅速に捜査するよう指示した。金氏が在米韓国人のチェ・ジェヨン氏からプレゼントを受け取ったシーンがチェ氏の盗撮カメラに撮影され、ユーチューブに公開されて6ヵ月、このユーチューブ運営者によって告発されて5ヵ月が経った。

請託禁止法によると、公職者の配偶者は公職者の職務と関連して1回100万ウォンまたは年間300万ウォンを超える金品などを受け取ってはならない。まず、金氏が受け取ったプレゼントが尹大統領の職務と関連性がなければならない。職務関連性があっても配偶者に対する処罰規定がないため、金氏は処罰対象ではない。公職者である尹大統領が金氏の金品収受を知っていて申告しなかった場合、尹大統領のみ3年以下の懲役刑または3千万ウォン以下の罰金刑に処される。このような容疑で大統領を起訴することはできないが、捜査することはできる。

チェ氏が公開した映像だけでは、「職務関連性」と「大統領の認知」は判断できない。しかし、犯罪で処罰できるかどうかにかかわらず、大統領夫人が高級バッグを受け取ること自体、国民に衝撃を与えた。捜査は罪になるかどうかを判断してから行うことが正道だ。しかし、大統領とその周辺人物については、基礎的な事実関係が明らかになった疑惑であれば、まず捜査を開始し、処罰が可能かどうかを判断する方が、大統領と検察の権力関係を考慮するとより公平だという印象を与える。

李氏の捜査指示は、警察がチェ氏の金氏に対するストーカー疑惑を捜査しているという報道の直後に出た。チェ氏だけを捜査して金氏を捜査しないのであれば、おかしな格好になる。検察の捜査がバランス調整の印象を与えようとする見せかけであってはならない。金氏だけでなく、尹大統領も捜査対象にならざるを得ない。大統領夫妻に対して「冷淡」という声が出るほど徹底的に捜査しなければならない。

金氏が受ける疑惑のうち、事実として確認された場合、処罰水準が高いのは、ドイツ・モーターズの株価操作疑惑だ。高級バッグの疑惑を徹底的に捜査しながら、株価操作の疑惑は未完成のままにしておくのは、小さなことで大きなものを隠そうとしているという誤解を生みかねない。株価操作疑惑も今回さらに捜査するという。遅まきながらではあるが、金氏関連の疑惑が一点も残らないよう捜査し、処罰することは処罰しなければならない。