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[社説]朴政権の統一準備委、次期政権につながる実質的な成果が肝要だ

[社説]朴政権の統一準備委、次期政権につながる実質的な成果が肝要だ

Posted July. 16, 2014 03:01,   

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大統領の統一準備委員会が15日、50人の委員で公式に発足した。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が委員長、駐中国大使を務めた鄭鍾旭(チョン・ジョンウク)仁川(インチョン)大学客員教授が民間副委員長、柳吉在(リュ・ギルチェ)統一部長官が政府副委員長を務める。保守派と進歩派の両方から参加し、政派と理念を越えた議論が可能になると見える。いつかは現実となる統一が、災いではなく祝福になるためには、徹底した事前準備が必要であり、政府と民間が一緒になって統一についての議論を始めることは望ましいことだ。

統一準備委は、朴大統領の韓半島信頼プロセスやドレスデン構想などを実質的に後押しする役割を果たすと見える。北朝鮮による安全保障への脅威にはしっかりと対処しつつ、南北交流・協力を拡大して信頼を築き、対北朝鮮人道支援やインフラ整備を通じて統一の基盤づくりにも貢献できる。体制が異なる北朝鮮と一つになるには、まず韓国内部の多様な意見を一つにまとめることが重要だ。過去に政権発足と共に作られては跡形もなく消えた委員会の二の舞を踏まないためには、次期政権にも継承される成果を出すことが肝要だ。

朴大統領は年初に「統一大当たり論」を説いたが、統一にかかる費用と険しい道のりについては言及していない。分断から69年間、2度の南北首脳会談をはじめ南北間に様々なチャンネルの対話と交渉があったにもかかわらず、南北関係が本質的に進展していないのは、統一を阻む現実的な壁がそれだけ厚いからだ。

韓国が目指す統一は、大韓民国の自由と繁栄を南北が共に享有するものでなければならない。統一すれば、北朝鮮住民の暮らしと人権は韓国の水準に向上するだろう。自由民主主義と市場経済といった憲法価値を傷つける統一は、分断の現状維持にも及ばない。南と北が一つになれば、「ならず者国家」北朝鮮は地球上から消え、統一韓国は国際社会の規範に従う平和国家として、北東アジアと世界平和に貢献するだろう。

第2次世界大戦後に作られた北東アジアの秩序が、ここに来て再編に向けて動き出しているのは、韓国にとってはチャンスでもあると言えよう。緻密な戦略をもって北朝鮮と周辺国を説得し、統一の条件を整えていかなければならない。東亜(トンア)日報は昨年4月、創刊93周年に際しての社告で、「準備してこそ一つになる」という統一コリアプロジェクトを読者に提示した。来年は分断70周年だ。統一という民族的課題を達成するための礎石を築く覚悟を統一準備委に期待する。