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[オピニオン]脱北作家、張真晟氏のベストセラー

[オピニオン]脱北作家、張真晟氏のベストセラー

Posted May. 31, 2014 07:42,   

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2008年に出版された脱北作家、張真晟(チャン・ジンソン)氏の詩集「私の娘を100ウォンで売ります」は、苦痛と絶望の中で生きていく北朝鮮住民の悲しみを描いた。この本は、2012年に英国オックスフォード大学が選んだ「レックス・ウォーナー賞」を受けた。2004年に脱北した張氏は、様々な作品を通じて金日成(キム・イルソン)世襲王朝で崩壊した凄惨な北朝鮮の現実を紹介した。

◆最近、英語で先に出版された張氏の手記「敬愛する指導者に(Dear Leader)」が国際社会で大きな関心を引いている。来月韓国でも出版される同書は、北米を除く世界の英語圏国家全体の図書販売で10位になった。米国23万部、英国10万部など初版33万部の契約は、英語で出版された国内作品史上、圧倒的1位だ。英国のファイナンシャル・タイムズ、ガーディアン、エコノミスト、BBC、米国のUSAトゥデイ、NBC、CNNなど25ヵ国60余りの報道機関が張氏の本と話しを紹介した。

◆張氏は、ヒットラー、スターリン、毛沢東政権よりも深刻な北朝鮮政権の暴圧と住民の劣悪な暮らしを文学の面から接近したと昨日、私に話した。北朝鮮は、「首領利己主義」だけ残った「エセ宗教国家」だとも述べた。過去、韓国の権威主義政権と戦った経歴を掲げながらも、これよりはるかに悪い北朝鮮3代世襲政権の圧制を沈黙したり保護する韓国の一部勢力を「偽善的民主主義者」、「ニセ進歩主義者」と非難した。

◆命をかけて北朝鮮を脱出して韓国に定着した約2万7000人の脱北者は、自分たちが体験した生き地獄の実状を伝え、「従北勢力」の偽りと偽善を暴露した。国際的な作家となった張氏、ミュージカル「耀徳(ヨドク)ストーリー」や「平壌(ピョンヤン)マリア」を演出したチョン・ソンサン監督、金日成の親戚である慶ミン(キョンミン)大学のカン・ミョンド教授、チャネルAの「会いに行きます」の女性出演者などが代表的だ。張氏は2012年に東亜(トンア)日報への寄稿文でこのように書いた。「私は北朝鮮の3代世襲独裁の側につき、北朝鮮人権を冷遇する『自称進歩』を軽べつする良心の進歩主義者だ。現在のわが民族の中に民主主義や人権が北朝鮮よりも切迫したところはどこにもない」。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com