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観光大学まで設立した北朝鮮、果たしてその成果は?

観光大学まで設立した北朝鮮、果たしてその成果は?

Posted May. 07, 2014 08:04,   

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5日、朝鮮中央通信は、平壌(ピョンヤン)観光大学が開設されたと報じた。同通信は、「観光人員」や専門家育成のため、同学校が開設され、元山(ウォンサン)教員大学、チャ・グァンス新義州(シンイジュ)第教員大学など、各道の教員大学にも観光学部が設置され、人材排出が続くだろうと明らかにした。

北朝鮮が、観光産業の活性化のため、専門教育機関の開設に乗り出したと見られる。外国人投資誘致も急いでいるというニュースだ。しかし、落ち込んだ対外信頼度や経験不足のため、きちんとした成果を出すかどうかについては、懐疑的な見方が支配的だ。

●北朝鮮、「金剛山を総合観光基地に…」

北朝鮮が運営する朝鮮金剛山(クムガンサン)国際旅行会社のホームページは1日、「金剛山国際観光特区開発事業の特恵事項」の公知を通じて、本格的な投資誘致に乗り出している。ホームページでは、「金剛山を、国際観光特区や総合観光基地に発展させるのが、国の政策だ」とし、「外国人や南側(韓国)、海外同胞らの経済活動を保障し、飛行場や鉄道、道路、港湾、発電所などの下部構造(インフラ)への投資を特別奨励する」と明らかにした。また、金剛山をビザ無し(ビザ免除)出入地域に定め、特恵関税を適用し、税関の手続きも申告制にすると明らかにした。

また、ホームページでは、「すでに造成されている観光区域のほか、コソン港とオンジョン里など、約340万坪の敷地に、スキー場や民俗公演、プール、イルカの水遊び会場などを建設し、金剛山生態観光のため、3つの観光ロープウェーを設置する」とPRした。また、金剛山の周辺に5400人あまりが宿泊できる豪華な別荘村やホテルなど、75棟を建設する計画だと明らかにした。

しかし、北朝鮮の観光産業の現状は依然、生易しいものではない。6日、香港鳳凰衛星テレビの北朝鮮ルポドキュメンタリーによると、北朝鮮が羅津(ナジン)〜金剛山の海上観光のために昨年2月、シンガポールから借りてきた大型遊覧船「ファンソン号」は、これまでわずか3回の出航に止まっている。ファンソン号を持ち込んだ月に実施した3回目の核実験による国連の対北朝鮮制裁のため、観光客が大幅に減り、運航が不可能になったためだ。

●600ドルのスキーヘルメットを買う北朝鮮住民が果たしているか?

現在、羅津港に足止めされているファンソン号は、海上観光の代わりに、船の中に設けられているカジノや飲食店のみ運営している。しかし、それさえ、飲食店を訪れる客が多くなく、収入は悲惨なほどだという。北朝鮮が08年、観光客銃撃事件以降、現代峨山(ヒョンデ・アサン)と交わした観光独占契約を破棄し、韓国側の不動産を一方的に没収したことも、信頼を落とした。また、韓国系米国人・ケネス・べ氏などの外国人を頻繁に抑留する行動も繰り返されており、英外交部などは、「北朝鮮への旅行は危険を伴っており、有事の際は十分な領事サービスを提供できない」と、北朝鮮訪問の自粛を勧告している。

一方、1人の外国人は、馬息嶺(マシクリョン)スキー場を最近訪問した後、「カレラ(Carrera)ブランドのスキーヘルメットが、600ドルで売られているのに、北朝鮮の住民はこの金を支払う余裕が無く、外国人の中には、ネット上で40ドルで売られているこのヘルメットを、その金額で購入する人などいない」とし、北朝鮮観光地の価格策定は非現実的だと、英日刊紙ガーディアンに投稿した。馬息嶺スキー場は、金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記が、元山〜金剛山の連携開発を目標に、意欲的に作ったリゾートだ。