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防空識別圏、韓国を抜きにして議論することはできない

防空識別圏、韓国を抜きにして議論することはできない

Posted December. 05, 2013 03:22,   

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中国の一方的な防空識別圏(ADIZ)宣言に対する米国の対応が一部受け入れの方向に旋回している。中国と軍事的衝突をするよりも、合理的な調停案を設けて地域の秩序を維持することが現実的な代案だと判断した模様だ。米国のバイデン副大統領は訪日を終えて4日、中国の習近平国家主席に会い、防空識別圏問題について話し合った。

バイデン副大統領は3日、日本の安倍晋三首相との会談で、「緊張が高まる危険を減らすために日本と中国間の危機管理メカニズム、コミュニケーションの効果的チャンネルが必要だ」と述べた。中国の防空識別圏宣言の直後、B52爆撃機を出撃させて原子力空母ジョージ・ワシントン号、ニミッツ号を南シナ海に送って実力行使に出たことから若干後退したようだ。米国は自国の民間航空会社に対して中国防空識別圏の飛行時には事前に通知するよう指示した。

米国が地域の安定のために適切な妥協点を見出すことに反対するつもりはない。しかし、米国が防空識別圏問題を中国と日本の対立と見て、韓国を疎外するような態度を見せるか心配だ。日本滞在中、バイデン副大統領は中国の防空識別圏が韓国の管轄権下にある離於島(イオド)上空を侵害した事実や、日本の防空識別圏が韓国の紅島(ホンド)と馬羅島(マラド)の一部と重なっているということについて言及しなかった。

中国の防空識別圏宣言は韓半島の問題であり、韓国の主権行使に直結する問題だ。中国と日本とだけ協議して解決できる問題ではなく、韓中日が処理しなければならない主要懸案だ。韓国政府が離於島だけでなく馬羅島と紅島付近の領空を含め、新たに防空識別圏を宣言するということを事実上確定したことは評価できる。中国が、西海(ソヘ・黄海)上に防空識別圏を宣言したり、日本が独島(ドクト、日本名・竹島)を自国の防空識別圏に含めることを恐れて正当な主権的権利を行使することを躊躇するのは、国家のプライドとして許容できない。

訪中を終えて韓国に来るバイデン副大統領に十分に説明し、周辺国に対する通知手順を踏めば手続き的にも問題はないだろう。今回の中国のADIZ宣言をめぐる大国間の対立を目の当たりにして、韓国も国益を守る力をつけなければならないことを実感した。