Go to contents

[オピニオン]プライドを傷つけられた韓国ビール

[オピニオン]プライドを傷つけられた韓国ビール

Posted November. 29, 2012 09:54,   

한국어

韓国のビールが北朝鮮のビールよりまずいと、英エコノミスト紙が酷評したことを受け、国内ビール会社が逆上した。エコノミストは最新号で、「韓国ビールの味はまずすぎる。北朝鮮の大東江(テドンガン)ビールよりまずい。原料の麦芽(大麦を発芽させたもの)の含量が足りないためだ。ハイト真露(チンロ)とOBビールの複占体制で競争がし烈でないために起きたことだ。「複占になったのは、当局の過度な進入規制のため」という要旨でソウル発記事を載せた。

◆国内のビール会社は、「ほとんどの国産ビールの麦芽含量は70%以上で、ハイト真露のマックス、OBビールのOBゴールデンラガーなど麦芽100%であるものもある。米やトウモロコシが麦芽より安いわけではなく、これを混ぜて使うのは薄い味を出すためだ」と抗弁した。高難度の製造技術を要求するプレミアム・ビールブランドのヒューガルデンは実際はOBビールの国内工場で注文者商標付着生産(OEM)方式で生産している。ヒューガルデンは原産地のベルギーを除けば、韓国とロシアだけで生産されるほど、韓国のビール製造技術は優秀だ。両社は、「輸入ビールと国産ビールの味の違いは、消費者の好みによって現れた結果だ」と主張する。逆上した両社は、エコノミストに反論を盛り込んだ抗議書簡を送ることにした。

◆ビールは大きくラガー、エール、ビターの3種類に分けられる。国内市場は低温発酵させたラガーが中心になっている。柔らかくてあっさりした味だ。欧州ではアルコール度数が高く苦味の強い常温発酵のエールの消費量が多い。ビターは麦芽を黒く炒めて作った黒ビールだ。国内ビール会社もかつてはエール、ビターなど多様なビールを発売したが、非ラガー系ビールのシェアはあまりない。韓国のビールは輸出もたくさん行われている。暑くて湿った東南アジアが主な輸出市場であり、韓国人が多く暮らす米国も主要輸入国だ。

◆ビール会社の抗弁にも関わらず、国産ビールの味に不満を持つ酒好きが多いのも事実だ。施設容量277万リットル以上の会社にのみビール生産免許を与える規制によって、複占体制になったというのも正確な指摘だ。昨年、この基準が15万リットルへ緩和され、現在、多様な国産ビールが出ているが、まだまだシェアは少ない。エコノミストの記事が事実と違う部分も多いが、今度の議論を契機に国産ビールの味がより豊かになることを期待する。

虛承虎(ホ・スンホ)論説委員 tigera@donga.com