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北朝鮮と合弁会社を設立した中国企業、一方的な契約破棄で追放

北朝鮮と合弁会社を設立した中国企業、一方的な契約破棄で追放

Posted August. 09, 2012 07:40,   

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北朝鮮の鉱山業に進出した中国企業が、北朝鮮側の契約破棄で、数百億ウォン台の投資金を一円も取り戻せずに追放されるという事態が発生した。この会社は、北朝鮮に投資した5年間は悪夢も同然だったと述べ、中国政府に事態の仲裁を要請した。

8日、中国遼寧省海城市に本社を置く西洋製鉄有限公司によると、同社は07年3月、黄海南道甕津(ファンヘナムド・オンジン)で採掘した鉄鉱石を選鉱(採掘した鉱石を有用鉱物と不用鉱物とに分離する作業)する工場を建てるために、北朝鮮と合作で「ヤンボン合営会社」を現地に設立した。

登録資本金3840万ユーロ(約536億ウォン)のうち、中国側が75%を現金で、北朝鮮側は25%を土地と鉱山の採堀権で投資し、30年間の経営権を認める条件だった。西洋製鉄がこれまで投資した金額は3000万ユーロ(約419億ウォン)。中国の民間企業の単一の北朝鮮投資額の中で過去最大規模とされる。北朝鮮当局は同年4月、正式に会社設立を承認した。

西洋製鉄は、年間50万トンの選鉱量を目標に約100人の人材を派遣し、昨年4月に初めて3万トンを生産した。しかし、昨年9月、北朝鮮側が突然契約書から16項目を修正するよう要求した。原料の使用代価として製品販売金額の4〜10%、土地賃貸料として1平方メートルあたり1ユーロ、工業用水費として海水1立方メートルあたり0.14ユーロを要求した。当初の契約書にはこのような内容はなかったと、西洋製鉄側は主張する。この契約書は09年10月に北朝鮮最高人民会議常任委員会の批准(文書第53号)を受けている。

西洋製鉄が契約変更を拒否すると、北朝鮮側は今年2月7日、一方的に契約書の効力を停止し、会社設立を取り消した。工場の電気や水道、電話も止めた。さらに、3月2日未明、警察と保安要員約20人が中国側の宿舎にやって来て、技術者を起こしてバスに乗せ、国境の外に追放したと、西洋製鉄側は主張した。

西洋製鉄は、北朝鮮が独自の資金と技術では導入が難しい選鉱設備を横取りするために、意図的に契約修正を要求したと見ている。会社側は、「07年の会社設立当時、北朝鮮は法的に外国と合弁会社を設立する時、外国企業の持分が70%を越えないよう制限した」とし、「しかし、北朝鮮側は近く法が改正されるとして、75%の持分の投資を要求するほど積極的だった。結果的に、この問題が足を引っ張ったようだ」と述べた。また、「北朝鮮当局のほかにも、私たちと合作した北朝鮮側企業の責任者が個人的に米ドルを要求した」と付け加えた。

西洋製鉄は、中国当局に北朝鮮側の契約違反を説明し、インターネットでも詳細を伝え、訴えている。同社の要請文のタイトルは、「北朝鮮投資の悪夢」だ。



koh@donga.com