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「1ヵ月で読み書きができたのは奇跡」 女優・秋吉久美子さんが語るハングルの魅力

「1ヵ月で読み書きができたのは奇跡」 女優・秋吉久美子さんが語るハングルの魅力

Posted June. 01, 2012 07:11,   

한국어

25日午後、日本東京の韓国文化院4階の海外韓国語普及機関の世宗(セジョン)学堂のハングル入門クラス。先生が「ウェ?(どうして?)」という言葉の意味を説明したら、10人あまりの主婦受講生の間で「あ〜」という嘆声が漏れた。韓国のドラマで頻繁に聞いていた言葉の意味がやっと分かったためだった。受講生の中では女優の秋吉久美子(57)もいた。氏は説明がよく分からない時は、決まって質問した。授業が終わった後、教室の隣のサランバン(客間)へ場所を移した。「お会いできて嬉しいです」と声をかけたら、韓国語で「ありがとうございます。記者さん」と答えた。

——どうしてハングルを学ぶのか。

「母が『冬のソナタ』を一緒に見ようと薦めた。韓国のドラマで男は女と一緒に泣いてくれる。日本も昔はそうだった。1970年代からヤクザ映画が主流になって、女は男の背中を見る時代になった。今は女が先へ行って、男が女の後ろ姿を見る時代になったが…。母は韓国のドラマのおかげで幸せに亡くなった。5年半前のことだ。最近は韓国の放送関係者らと会って、映画『クロッシング』の話をした。映画やドラマを見て泣いたことのない私がこの映画で泣いた。思想ではなく、家族の話を通じて、今の状況を考えさせてくれる映画だ。小さいディテールまで美しく描いた悲劇的な映画だ。そのような話をしたら、ハングルを習ってみたらどうかと言われた。私はその気になったら、すぐやってしまう性格だ。

——習ってみてどうか。

「記号にしか見えなかったハングルをわずか1ヵ月で読み書きできるようになった。これは奇跡だ。私の人生にこのようなことが起きるとは思わなかった。言葉を勉強すると、その背後の歴史や文化、全てのことを思い浮かべる。『扉が開かれる』という考えだ。韓国語は日本語に似ているが、ハングルは考え方がアルファベット式でデジタル式だ。情報通信時代の考え方だ。未来的な文字と思われる。韓国人が最近、世界史の真ん中へ進んでいくのはそのような考え方のためかも知れない」

——俳優として韓国の映画やドラマについてどう思うのか。

「最近、NHKで放送している『イ・サン』が大好きだ。『イ・サン』を見ると、その時代の歴史や政治、学問が全て分かる。たとえば、歩いて外国(清)へ行くというのがとても新鮮だ。日本はそのような発想がない。王が子どもの時から学問に励み、図書室で忠臣会議が開かれるのも興味深い。日本の史劇にはそのような場面がない。正祖(チョンジョ)の護衛武士のパク・デスが出世した後も、おじいさんやおばあさんたちが何気なく『デス』と呼ぶ場面では、感動して胸がじんとした。イ・サンの次のストーリーが気になってしょうがなく、本屋で本を買って読み上げてしまった」

——嫌韓ムードについてはどう思うのか。

「女子は意外と自由奔放だ。ほかの国の言葉もすぐ覚える。男子はアイデンティティを守ろうとする。そのため、日本は英語教育も遅れを取った。誰もが『韓国、韓国』というから、「日本はいったい何なのか」という状況になったが、このように近い国とはもっと交流した方がいい。交流しながらもアイデンティティに自信を持つのが大人だ。狭い心で自分勝手に振舞うのは文化的に幼稚だ。これは人間関係でも一緒だ」

——韓日合作映画に出演する考えは?

「機会をつかむためにも、熱心にハングルの勉強をしている(笑い)。私は久美子だ。韓国語で「好奇心いっぱいの子」の意味だそうだ。好奇心が多くて、韓国との関係にも興味津々だ。私も人間的に魅力のある役をやってみたい」



bae2150@donga.com