Go to contents

「江原ランドの盗撮」の逆説

Posted April. 03, 2012 09:13,   

한국어

江原(カンウォン)ランド・カジノに盗撮カメラの設置を依頼し、事件の重要容疑者として注視していた李某容疑者(57)が、中国へ逃げていたことが2日までに分かった。

江原道の旌善(チョンソン)警察署によると、李氏は先月29日午後6時20分ごろ、中国上海行き航空便で出国したことが確認された。警察の関係者は、カジノ職員のファン某氏(42)と金容疑者氏(34)を同日、緊急逮捕して取り調べる過程で、李容疑者の携帯電話番号に関する供述や防犯カメラ映像の分析を通じ、李容疑者の身元を確認したが、すでに出国していたことが分かった。また、同関係者は、「02年4月、韓・中犯罪者引渡し条約が発効したが、現在、中国側に対し捜査協力は要請していない」とし、「とりあえず、李容疑者の知人らを通じ、帰国を勧誘している」と話した。

詐欺ギャンブルの一味とカジノ職員との紹介役をした李容疑者の海外逃走により、捜査は長引く可能性が高まっている。李容疑者は、拘束されたファン容疑者や金容疑者に、収益の10%の提供を約束し、超小型無線カメラの取り付けられたカードボックスを、バカラゲーム台に運ぶよう、仕向けた容疑がもたれている。

警察はこれと共に、問題のカードボックスが見つかった先月26日に、バカラゲーム台にいた客21人に対し、取調べを行っている。警察は8人に対し、取調べを終え、客1人が160万ウォン儲けたことを確認したが、変わった容疑は見つけることができなかったと明らかにした。警察は、カードボックスから光が見えると、問題を提起した通報者のAとB氏が、知人を通じて出頭する意思を明らかにし、彼らに対し、通報の経緯や当時の情況などについて把握する予定だ。彼らは先月28日、警察に出頭することになっていたが、出頭しなかった。

一方、事件発生から7日が過ぎた同日も江原ランドのカジノは、普段どおり客らで賑わった。江原ランドのカジノは、平日は6000人ぐらい、週末は8000人以上が入場している。同日午前10時のオープン直後、マシーンゲームの一部を除く大半の座席がふさがり、人気のバカラやブラックジャックゲーム台では、席につけなかった顧客らが、後ろに立った状態で賭け事をしていた。客らは今回の盗撮事件は、自分たちとは関係のないことだと言う態度を見せている。ブラックジャックの席が空くのを待っていた50代の男性は、「詐欺ギャンブルの一味は、他の客らに損を与えたわけではなく、気にしていないとし、「どうせ、カジノギャンブルは長時間やれば、金を失う構造となっており、客の立場からは、許可された詐欺ではないか」と聞き返した。



imlee@donga.com