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「出口戦略」は盛り込まず、「財務健全性」強調 G20会議が声明発表

「出口戦略」は盛り込まず、「財務健全性」強調 G20会議が声明発表

Posted June. 07, 2010 08:23,   

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主要20ヵ国(G20)財務長官・中央銀行総裁らは、財政赤字が深刻な国々は、財政を巡る構造調整に拍車をかけ、財政余力のある国々は内需を拡大する差別化された方式で、南欧の財政危機による世界経済の不安を克服することに合意した。これを受け、韓国をはじめ多くの国々は金利引き上げを通じた出口戦略を遅らせるものと見られる。

G20はまた、韓国が示したグローバル金融安全網の必要性に共感を示し、国際通貨基金(IMF)を通じた融資制度の改善に合意した。

G20の財務長官・中央銀行総裁らは5日、釜山(ブサン)ウェスティン朝鮮(チョソン)ホテルで閉幕したG20財務長官・中央銀行総裁会議で、このような内容の声明(コミュニケ)を発表した。

今回の声明には、「出口戦略」という言葉が消えた代わりに、「財政健全性」が主要キーワードとして登場した。声明は、「各国の現状を考慮し、財政健全化措置をまとめるものの、財政問題が深刻な国々は財政構造調整に拍車をかけるべきだ」と明記した。

通貨政策に関連して、財務長官らは「物価安定の達成に向け、適切に運営されるべきだ」とのことで合意。物価が安定した状況では、わざわざ金利の引き上げに踏み切る必要はないという意味として受け止められる。尹遝鉉(ユン・ズンヒョン)企画財政部長官も記者会見の中で、「最近の南欧事態は、出口戦略を準備している国々に対し、出口戦略の実施を中止させる間接的な効果がある」と語った。

韓国が11月、ソウルで開かれる金融サミットの首脳会議の時に、「コリア・イニシアティブ(Korea Initiative)」として提起するグローバル金融安全網の構築に向けては大きな進展があった。経済危機の時、外貨が一度で流れ出すのを食い止めるため、国内や地域的、多国間の努力が必要だという内容を声明に盛り込んだ。これを受け、多国間通貨スワップやチエンマイ・イニシアティブ(CMI)の基金活用など、さまざまな案が検討される見込みだ。

ガイトナー米財務長官は、「G20レベルの資本規制努力や借入れ投資抑制により、金融会社各社は今後、経済危機に見舞われても、さらにうまく持ちこたえることができるだろう」とし、「資本規制に向けた具体的な対策は11月、ソウルでの金融サミットの時までにまとまることになるだろう」と話した。

経済危機の際、金融圏への支援につぎ込んだ税金を回収する案として検討されている銀行税は、国家間の意見の隔たりが大きく、合意に達することはできなかったが、納税者保護や安定的信用供給など5つの基本原則を声明に盛り込んだ。また、当初、今年末までにまとめる予定だった銀行健全性規制案を11月のソウル金融サミットにあわせて出すことを決めた。



lovesong@donga.com